国会閉幕と朝日新聞の歯ぎしり
Japan In-depth / 2018年7月26日 9時52分
古森義久 (ジャーナリスト・麗澤大学特別教授)
「古森義久の内外透視 」
【まとめ】
・国会に「立法」より「言論」活動を優先するよう求める朝日新聞。
・多数決の原理否定し、安倍政権打倒狙う朝日の露骨な政治目的。
・朝日新聞の言動こそ民主主義のルールを踏みにじる暴力的態度。
【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真説明と出典のみ記されていることがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=41206でお読み下さい。】
あれっ、国会は「立法の府」ではないのか。「言論の府」なのか。
今国会が7月20日に幕を閉じたことへの朝日新聞の一連の記事に目を通して、いぶかった。朝日新聞は国会閉幕とともに、その国会が「森友・加計問題」の論議よりも立法を優先させたことがけしからんと、大々的なキャンペーンを展開し始めた。「森友・加計問題」で安倍晋三首相や安倍政権に大きな傷をつけることができなかったことへの悔しい歯ぎしりが伝わってくるような無理筋の紙面づくりである。
今国会の最後のセッションとなった参議院本会議は7月20日夜、カジノを含む「統合型リゾート(IR)実施法」などを成立させて、幕を閉じた。
▲写真 朝日新聞東京本社 出典 Photo by Kakidai
朝日新聞はこの流れに対して、まず7月21日の朝刊の第一面に「政権、答えず 国会閉幕」「カジノ法強引成立」「森友・加計解明せず」という見出しの大きな記事(リンクはWeb版)を載せた。その中心は見出しから明白なように、「森友・加計問題で安倍晋三首相が説明責任を十分に果たすことはなかった」と、もっぱら安倍首相の答弁の内容に非難のホコ先を向けていた。
朝日新聞のこの日の朝刊はさらに、中のページで「強引国会 最後まで」「対立法案数の力で次々成立」という見出しの記事(リンクはWeb版)を載せて、国会が一連の法案を通したことをすべて「強引」とか「強硬」という言葉で叩いていた。さらに別のページでは「憲政史上最悪の国会になった(立憲・枝野氏)」とか「政権は人の命より賭博優先だ(共産・志位氏)」という野党側のおどろおどろした一方的な糾弾の言葉を大きく紹介していた。
朝日新聞は要するに国会が立法活動を果たしたことが気に入らないというのだ。森友や加計の問題をもっと追及しなかったことがけしからん、というのである。いや、それらの問題の時間が足りなかったというよりも、安倍首相の対応がよくないと断じているといったほうが正確である。
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