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国会閉幕と朝日新聞の歯ぎしり

Japan In-depth / 2018年7月26日 9時52分


▲写真 参議院予算委員会「内外の諸情勢について」集中審議(平成30年6月25日)出典 参議院ホームページ


国会の衆参両院での森友や加計の問題の論議が時間不十分だったというのは、あまりに無理な主張である。日本の国家や国民にとっての重要な法案を審議し、法律を成立させるという国会の最大使命を無視して、連日のように、地方の教育施設の開設の行政手続きをあれこれ、あれこれ、果てしのないような長さで論じるというのは国政に責任を持つ国会の職務怠慢だった。そう思った国民が圧倒的に多いことは各種の世論調査でも明白だった。


日本は北朝鮮の核兵器や弾道ミサイルの脅威にさらされてきた。日本固有の領土の尖閣諸島の日本領海には中国の武装艦艇が毎週のように侵入してくる。アメリカのトランプ政権からの貿易面での要求も切迫している。そんな重大課題をまったく取り上げずに、森友や加計の些細なあれこれに終始したのが今回の国会だったのだ。


だが朝日新聞は国会で森友や加計の論議にもっと時間を費やすべきだったと主張するのである。その種の主張を露骨に打ち出す一連の記事が毎日の紙面を埋め尽くすようなのだ。7月23日の朝刊には「安倍政権 疑惑解明されていないのに」「採決強行『言論の府』の危機」という見出しの記事(リンクはWeb版)が掲載された。


朝日新聞の主張に従えば、国会は「言論の府」なのだという。だが日本国憲法では国会は「国の唯一の立法機関」と位置づけられている。立法とは法律を作ることである。政府、国会、裁判所が行政、立法、司法という国家の三権であることは、中学校でも学ぶだろう。


だが朝日新聞は国会が「立法」活動を捨てて、「言論」活動をもっとするべきだというのだ。言論といっても森友と加計についてもっと語れ、論ぜよ、と求めるのである。


そして朝日新聞は国会が法案を審議して、表決をして、可決することも、すべて「強行採決」だと否定する。民主主義の根幹である多数決の原理も認めず、「強引」だと断じて、その結果が無効であるかのように扱う。これこそ少数派の乱暴な違法主張である。議会制民主主義の規則に従った多数による審議や決定を認めないのだ。



▲写真 通常国会閉幕を受け、首相官邸で記者会見する安倍晋三首相(平成30年7月20日)出典 首相官邸ホームページ


朝日新聞のこんな子供じみたスタンスの背後には、とにかく安倍首相、安倍政権を傷つけ、倒すという政治目的だけが露骨にちらついてみえる。だが今国会では朝日新聞と野党が組んで、必死になって「安倍たたき」「安倍倒し」を試みたが失敗に終わったといえそうだ。朝日新聞のこんな言動こそ民主主義のルールを踏みにじる暴力的な態度ということになりそうなのである。


トップ画像:IR整備法案を議決(平成30年7月20日)出典 参議院ホームページ


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