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アメリカ新聞界の重大危機

Japan In-depth / 2018年8月18日 14時26分

・「ニュースメディアはアメリカ国民の敵だと思うか」という質問に対して、「はい」という答えが全米では29%、共和党支持層では48%、民主党支持層は12%、無党派層が26%だった。「いいえ」は全米で48、共和党層28、民主党層74、無党派層50だった。


・「大統領は有害な活動をしているメディアを閉鎖する権限を有すべきか」という問いには、「はい」が全米一般で26%、共和党層で43%、民主党層12%、「いいえ」が全米で53、共和党層36、民主党層74だった。


・「トランプ大統領は(反トランプの)主要メディアのCNN、ワシントン・ポスト、ニューヨーク・タイムズを閉鎖すべきか」という問いには「はい」が全米一般で13%、共和党層で23%、民主党層で9%、無党派層で10%という結果だった。「いいえ」は全米66、共和党層49、民主党層86、無党派層71だった。




▲写真 世論調査で支持率が50%になったことをTweetするトランプ大統領 出典:twitter@realDonaldTrump


ボストン・グローブの社説はアメリカ国民のこうした意見はトランプ大統領のリベラル・メディア攻撃への同調と、とくに同紙自体を含めて主要新聞への不信の高まりを意味するとして、メディアの危険、さらには報道の自由の危機を訴えていた。そのうえで同社説は全米の各新聞が政治的な傾向をこの際、無視して、メディア全体の危機への対処として、報道の自由や言論の自由を改めて主張する社説を連帯して掲載していくことを呼びかけていた。


8月16日、この呼びかけに応じて全米の多数の新聞がそういう趣旨の社説を掲載した。CNNの報道によると、その数は350紙ほどになるという。しかし大手のワシントン・ポストやウォールストリート・ジャーナル、ロサンゼルス・タイムズなどは同調せず、そういう趣旨の社説は同日は載せなかった。ワシントン・ポストのフレッド・ハイアット論説主幹は「この種の団体行動には加わらない」と述べた。



▲写真 ワシントン・ポスト フレッド・ハイアット Fred Hiatt 論説主幹 出典:Washington Post


一方、首都ワシントンで発行部数7万部ほどの保守系日刊新聞のワシントン・タイムズは8月16日の社説でこのボストン・グローブの主張への反論を述べた。「塹壕のなかの連帯」という見出しの同社説には「新聞はアメリカ国民の敵ではないが、自分自身の罪をも認めるべきだ」という脇見出しがついていた。


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