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マハティール氏 中国案件にNO!

Japan In-depth / 2018年9月8日 0時49分


▲写真 フォレストシティー 出典:FOREST CITY COUNTRY PACIFICVIEWの公式HP


 


■ マハティール首相が外国人禁止方針


このフォレスト・シティーのコンドミニアムはすでに完成前の予約販売が始まっており、これまでに7棟、約2万ユニットが販売され完売している。2万ユニットの購入者の75%が中国本土の中国人で10%がマレーシア人とシンガポール人で残りは22カ国の人たちという。75%の中国人購入者の約半分は投資目的の購入という。


こうした状況についてマハティール首相が8月27日に「建設される街は外国人に売ることはできない。ここに居住するために来る外国人にはビザを発給しない」との方針を明らかにしたのだ。つまりフォレスト・シティーに不動産を所有することも、居住することも外国人には禁止するということである。一応「外国人」と表現しているものに、ターゲットが「中国人」であることは誰の目にも明らかである。


ナジブ政権時代にマハティール氏は「中国がやろうとしていることは、マレーシアへの投資(インベストメント)ではなく、定住(セツルメント)であり、これは主権に関わる問題だ」と発言したことがあり、中国人投資家、中国人居住者への不満をあらわにしたこともある。


「汚職腐敗体質」のナジブ政権打倒を掲げて5月の総選挙で野党を率い、初の政権交代を実現したマハティール首相にしてみれば、ナジブ首相が推進してきた中国絡みの巨大プロジェクトの見直しは国家財政立て直しの観点からも当然のことだった。


マレー半島の東海岸を走る高速鉄道プロジェクトはすでに着工が始まっていたにも関わらず中断を決め、カリマンタン島サバ州の天然ガスパイプライン事業も中止の意思を表明した。いずれも中国が出資するプロジェクトである。


8月20日にマハティール首相自ら北京を訪問して習近平国家主席、李克強首相と“直談判”して中国関連のプロジェクト中止への理解を求めた。



▲写真 2013年、マハティール現首相(当時は元首相)と習近平首相 出典:Ministry of Foreign Affairs of People’s Republic China


 


■ 青天の霹靂に戸惑い隠せず


マハティール首相の突然の外国人への新たな方針表明は、各方面に驚きと衝撃を与えている。カントリー・ガーデン・ホールディング社では8月16日に同社会長とマハティール首相が会談した際にマハティール首相が「マレーシアの経済成長や雇用促進に資する外国投資を歓迎する」との趣旨の発言があったことを根拠に、首相の真意をはかりかねているとしている。


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