現役都ファ議員直撃「公約の進捗」 東京都長期ビジョンを読み解く!その63
Japan In-depth / 2018年10月5日 23時0分
西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)
「西村健の地方自治ウォッチング」
【まとめ】
・都民ファーストの会が公約377件の達成状況を公表。評価したい。
・「公約の進捗を開示、PDCAサイクル回すのは最低限の責任」と都議。
・「成果主義」「具体性」に課題。条例で何が変わるか示すこと大事。
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■公約の進行管理?
都民第一主義・・・・その言葉の意味は重い。どれだけその姿勢を貫けているのか、都民の目線で考えているのか、一部の利害関係者だけに目を向けた政策を推進していないか、責任を果たしているのかがこの1年、問われてきた。
先日、都民ファーストの会が公約377件の達成状況を公表した。これは公約の達成状況を公開したものである。その結果は以下のようになった。
「調査中」・・・党内で政策調査している(25件)
「質問」・・・議会において質問している(12件)
「予算要望」・・・行政へ予算要望している(19件)
「決定」・・・実施することが決定している(25件)
「一部実現」・・・条例以外の形で実施している(250件)
「実現」・・・目的の条例を制定している(46件)
これをどう評価するかは様々な議論があるだろう。補足説明すると、13の柱があって、それぞれ個別政策の達成度が見えるようになっている。以下の図のようになっている。
▲図
■公約に基づく政治の必要性
この結果を見て、正直驚いた。というか嬉しかった。なぜか。
第一に、「公開する」姿勢である。うやむやな、抽象的でどうとでもとれるような公約を掲げて、当選後は自分の支持者にしか目が向かない傾向が強かった古き政治家・政治集団とは一線を画している。公約の達成状況すら明らかにしない政治家がいかに多いことか。ここには誠実さが垣間見れる。新しい形というより、本来あるべき政治でもあるわけだが。
第二に、その等身大さ。正直、都知事に権限があり、議会の限界があるわけで、本来なら、自分たちにとって「よく見せる」インセンティブが働くもの。普通の政治家は46件しかできていないという状況だったら、できたことだけを「切り取り」「焦点をあて」「強調」する。しかし、できなかったことはできなかったと、告白し、自然な形で示している。
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