現役都ファ議員直撃「公約の進捗」 東京都長期ビジョンを読み解く!その63
Japan In-depth / 2018年10月5日 23時0分
また、本来は、「調査中」を「情報収集」「ヒアリング」「論点整理・検討」と細かく分けて、よく見せるところだけどね。そうしないところは評価できる。
▲写真 木下ふみこ都議(撮影:筆者)
■木下議員に聞いてみた
より深く知りたくなり、本連載で初めて、旧知でもある木下ふみこ都議会議員(板橋区選出)にインタビューを敢行!
筆者:
この活動は、どういった問題意識だったのですか?
木下議員:
政治は言いっぱなし、選挙の期間だけ聞こえのいい言葉を言っている。その後どうなっているのか?いつの間にかうやむやになっている。きちんと開示してほしいと有権者としてそう思っていた。エビデンス・ベースで進捗管理をして、できないこともあるし、途中経過ではあるけど開示していく、PDCAのサイクルをまわすことは最低限の責任だと思った。
筆者:
自己評価は?
木下議員:
組織としてよいとか悪いとか自己評価をするには早計だと思う。しかし、委員会の異動もあるので、引き継ぎにもなるのでよかったかと。
筆者:
政策ごとにリンクされたり、都庁の該当ページにとんだりできないですけど・・・。また、細かく内容を知りたかったりするが、そこはできない?
木下議員:
紐づけるのは作業も必要で難しい。時間的な話でそこはできなかった。また、外に出してしまうと進捗が遅れるものもあるので、なかなか詳細を出せないものも中にはある。
▲写真 都議会で一般質問に立つ木下都議(2017年9月26日)出典:木下ふみこ都議Facebook
■課題もあるのでもう1歩!
最後に、特定の政党を支持しているわけでもないので、言っておくべきことは言っておこう。
第一に、成果主義の視点。「条例を作った」「これをした」というレベルで問題意識をとどめていいのかと思う。条例を作って「どのような変化があったの?」「だから何?(So What?)」とまで考えて欲しい。条例制定、〇提供、〇支援のレベルでは、都庁とレベルは変わらない。KPI(重要業績評価指標)を設定しているだけ都庁の方が上ともいえる。
第二に、記述の「具体性」である。以下の図で示しているように、「子ども食堂と連携し、居場所作りを拡充」「教師力、学校マネジメント力の強化」などの文言に具体性が欠けていること。抽象的な文言だと何がなんだかわからない。ピンとこない。
▲図
都民第一主義でもうちょっとがんばってほしい。こうしたことが当たり前になるのが政治。今後も期待したい。
トップ画像:第三回東京都議会定例会 知事所信表明(2018年9月19日) 出典 都民ファーストの会facebook
【訂正】2018年10月8日
本記事(初掲載日2018年10月5日)の本文中、【まとめ】3段目「条約で何が変わるか示すこと大事。」とあったのは「条例で何が変わるか示すこと大事。」の間違いでした。お詫びして訂正いたします。本文では既に訂正してあります。
誤:「成果主義」「具体性」に課題。条約で何が変わるか示すこと大事。
正:「成果主義」「具体性」に課題。条例で何が変わるか示すこと大事。
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