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「肉屋襲撃」で揺れる仏 ヴィーガン一部過激化?

Japan In-depth / 2018年10月10日 11時0分

しかし、今回犯行が疑われているのは、ヴィーガン(完全菜食主義者)と呼ばれる人々。このヴィーガンは、ピュア・ベジタリアンと同じように、肉も卵も乳製品も食べない菜食主義者であることは間違いないのですが、ヴィーガンがこのような生活様式を行う主な理由がベジタリアンとは異なります。ベジタリアンは、健康や宗教と言った種類の理由を元に動物食品を摂取しないのに対し、ヴィーガンは、「人間至上主義のもと行われる動物差別に反対する」という「反種差別」思想を主な理由の一つとして、酪農製品を食べない菜食主義者として生活しているのです。


「種差別」とは何かというとWikiにはこのように説明されています。


「種差別(しゅさべつ、英語: speciesism)とは、ヒト以外の生物に対する差別である。


種差別とはヒトとそれ以外の動物を種が違う事を根拠に差別することである。しばしば、誤解されがちだが、ヒトが動物に対して線引き(クジラやイヌは食べるべきではないが、ウシやブタやニワトリは食べても良いといった様な)をすることではない。種差別に反対する立場から生まれた動物の権利思想は工場畜産、動物実験、狩猟、サーカス、動物園などを廃止し、人類にヴィーガニズムと菜食主義を呼びかけている」


そして今回フランスの肉屋が襲撃された時に残されたメッセージは、


「STOP SPECISME(種差別をやめろ)」



▲写真 襲撃されたフランスの肉屋には「種差別をやめろ」のメッセージが残されていた。出典:actu.frさんのツイッター


このため、これらの一連の犯行は一部のヴィーガン、もしくは特定の団体によって行われたものではないかと疑われているのです。また、このメッセージからも、「健康のために肉を食べるべきではないから肉屋を襲撃しているのではない」ことがうかがえます。


もちらん、ヴィーガンの中には、そういった思想を持ってはいるものの、個人が実践するだけにとどまり、外部に影響を及ぼさない人々も存在しますが、その反面、「反種差別」や「動物擁護」団体に入り、活動家として活発に運動している人々も存在します。


そういった活動家の団体が、「フランスの動物愛護団体L214」、「269ライフ フランス」、「ブシェリー・アボリシオン(肉屋廃止)」などであり、これらの団体は昔から毛皮、動物実験、動物虐待、工場畜産、犬猫の殺処分、動物園や水族館での非倫理的行為に反対し、活動を行ってきました。しかしながら今までは、監視により非道な動物虐待をあばきだし工場閉鎖に追いやったり、過激な表現で動物擁護(※動画参照)を訴えることなどはあっても、現在のような暴力行為が行われることはまれでした。



Manifestations devant des boucheries partout en France pic.twitter.com/mUCLHuMPkq



— CNEWS (@CNEWS) 2018年9月23日

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