「時差Biz」欠ける視点 東京都長期ビジョンを読み解く!その64
Japan In-depth / 2018年10月21日 12時45分
西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)
「西村健の地方自治ウォッチング」
【まとめ】
・話題の「時差Biz」、冬も!
・駅構内に溢れる時差Bizパンフレット。枚数は?効果は?
・もうちょっと地道に本筋の改革をしよう。
【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=42506でお読みください。】
通勤ラッシュアワーに久々に満員電車に乗った。しかし、大きい体の人と重量感のある硬い荷物に挟まれ体が痛くなり、狭い中で腰をひねり、しびれがでてきて大変だった。若くない自分よりも年上の方々でそうした通勤ラッシュに耐えている方は本当に大変だと思う。
この苦行に耐えることが人生においてなんの意味があるのだろうか。生きるために我慢することが「大人」なのか?友達以外は皆風景の中、人への敬意や配慮を捨てなくてはいけないのに?
しょうがない、仕方がない、長いものには巻かれろ、諦めるしかないのか。
こんな思いを誰しも感じていることだろう。しかし、グローバル社会では、生産性を上げるのは個々人の働き方改革次第であることへの理解が合意を得るようになり、やっと日本にその波が到達した。
前回取り上げた時差Biz。先日、平成30年度 冬の時差Biz集中取組期間も発表された。それはそれで素晴らしい。
▲写真 ラッシュ時に混雑する東京の通勤電車 出典:Ben Curthoys(flickr)
■ 広報活動への疑問
そもそも先月、「時差Biz」のパンフレットが駅構内に溢れていた。しおれたパンフレット、誰が見るのか?そしてどういった根拠で何枚配布しているのか?その枚数の根拠は?という疑問をもった。
▲写真 東京都が作成した時差ビズPRポスター 出典:東京都時差BIZサイト
時差Biz関連予算は9000万円。昨年度予算では6000万円とされている。たしかに広報には金がかかる。首都圏のような市場経済の真っただ中になると、多くの人の関心・情報環境において、目に留まる、つまり、時間をとること自体も非常に難しい。なので広報活動の額は別におかしいことではない。
■ 実際、どのように考えたのか
都市整備局担当に電話で確認したところ、以下の回答が。
①何枚?→86000枚配布。
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