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「時差Biz」欠ける視点 東京都長期ビジョンを読み解く!その64

Japan In-depth / 2018年10月21日 12時45分

②予算の内訳は?→9000万円のうち、8900万円が委託経費。


③目標数値とその根拠は?→1000社。29年度が320社であり、その3倍になった。


④冬の時差Biz集中取組期間設定の理由は?→体感的に冬は混雑度が増えるので。今後推移を見たい。



だそうです。



▲画像 東京都が時差ビズPRのために配布しているキャンペーンロゴ 出典:東京都時差BIZサイト


 


■ もうちょっと地道に改革しよう


さて、こうした時差BIZ、改めて行政評価のロジックに従って評価してみよう。ただし、筆者の元上司である星野芳昭氏が三重県で開発した「事務事業評価」の基本ロジックを若干修正している。



(1)目的妥当性(目的・上位目的が妥当か?):〇


(2)目的合理性(目的に至る手段は適切か?):〇


(3)有効性(成果はでているか?):×



【理由】目標がそもそもこれでいいのか?東京都レベルだと上位目的につながる目的を設定しないのか?



(4)効率性(事業費・人件費は効率的か?):△



【理由】コストに削減余地あり。業務時間が見えないのでわからない。



(5)公平性(受益や負担は公平か?):〇



【理由】公平性は許容範囲。


 


■ 広報活動への疑問


全体的には素晴らしい。目的は妥当。しかし、その根本の考え方に甘さを感じるのだ。


第一に、働き方改革の点。東京都心において満員電車ほどストレスがかかるものはない。一定期間押し込められる、山手線内の職住近接できない人にとっては、まさに格差の象徴でもある。


第二に、アプローチの仕方、数値のみせ方。働き方改革のメッセージは企業の自由度を高める。その意味で、ストレス解消に焦点を当ててもよかったのかなと考えている。


話は変わるが、「満員電車0」を掲げたものの、戦略・思想もないし、「自分ごと」感もない。今後、どれだけ挽回できるか。頑張ってもらいたい。


トップ画像:時差Bizパンフレット©東京都


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