1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

文在寅大統領は北朝鮮の「特使」?

Japan In-depth / 2018年10月23日 18時36分


▲写真 文在寅大統領(左)との会談後の共同記者会見でマクロン仏大統領は対北制裁維持を主張した。(2018年10月15日)出典:韓国大統領府facebook


CVIDは北朝鮮が極度に嫌う表現であるため、最近米国でさえあまりこの言葉は使わない。おそらくマクロン大統領が強く主張したので宣言文に入ったのだろう。そればかりかマクロン大統領は非核化とともに北朝鮮人権問題の解決にも強く言及し、EUでそれを主導すると述べた。


マクロン大統領との会談結果で、文在寅大統領の「金正恩特使」的任務の出端は完全にくじかれた。この会談の2日後に行った安倍総理との会談では、北朝鮮による制裁逃れの防止についても全力をあげることで一致した。


17日(現地時間)には、2番目の訪問国であるイタリアでマッタレッラ大統領と会談したが、そこでも北朝鮮核のCVIDが主張され、制裁緩和要請は拒否された。19日にはブリュッセルでドイツのメルケル首相、イギリスのメイ首相とも会談したが、朝鮮半島の平和定着への支持を確認しただけで、メルケル首相からは「北朝鮮も完全な非核化に向け、もう少し確実な行動を見せる必要がある」と制裁緩和の反対を表明され、メイ首相からは答弁すら得られなかった。


また、10月18日から2日間、ベルギー・ブリュッセルで開かれた第12回「アジア欧州会合(ASEM)首脳会合」(51カ国の首脳が参加)議長声明でも、北朝鮮核問題解決におけるCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)と、国連安保理対北朝鮮制裁決議の完全な履行が強調され、北朝鮮の核拡散防止条約(NPT)と国際原子力機関(IAEA)セーフガード(安全対策)への速やかな復帰とモニタリングシステムに協力することも要求された。



▲写真 ローマ教皇・フランシスコ(右)と文在寅大統領(左)(2018年10月18日於:バチカン市国)出典:韓国大統領府facebook


■ フランシスコ・ローマ教皇の北朝鮮訪問はあるか?


ただ、文大統領の訪問を受けたローマ教皇フランシスコが18日(現地時間)、「北朝鮮から公式の招待状がくれば無条件に返答するし、行くことができる」と話したと、韓国青瓦台(大統領府)が明らかにした。この発表通りだとすれば、金正恩の公式招待を条件にフランシスコ教皇が、カトリック教会も司教も信者もいない国を訪問すると解釈できるのだが、司教も信者もいる中国にさえ訪問していない教皇が、北朝鮮を訪問するなどとはにわかには信じられないことである。


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください