アメリカを侵す中国 その4 研究機関への干渉
Japan In-depth / 2018年10月28日 20時21分
戦略予算評価センターの報告書は統一戦線の活動を中国側の対外的な政治闘争の一環として特徴づけたうえで、以上の趣旨を述べていた。
同じ9月上旬にはワシントンの別の研究機関からアメリカの大学に対する中国側の統一戦線などの働きかけを調査して、まとめた報告書が発表された。これまた、非常に注目すべき調査結果だった。
アメリカの主要大学は中国政府の意を受けた中国の官僚や留学生によって中国に関する教育や研究の自由を侵害されており、この現状は学問の独立への深刻な脅威だ――
この調査報告書の総括はこんなショッキングな概略だった。全米25の主要大学の教職員や学生を調査対象としたこの報告書は中国側代表によるアメリカの教員や研究者への圧力、威迫、懐柔など多様な手段での影響力行使の実例を列記していた。これぞまさに統一戦線的な工作だった。
(その5に続く。その1、その2、その3)
*この連載記事は月刊雑誌「WILL」2018年11月号に掲載された古森義久氏の「米国の怒り 中国を叩き潰せ!」という論文を一部、書き換え、書き加えた報告です。5回に分けて掲載します。
トップ画像:トランプ大統領と習近平国家主席(2017年11月11日 APEC首脳会議)
出典 :Official White House Photo by D. Myles Cullen
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