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追尾式機雷は琉球列島封鎖の役に立たない

Japan In-depth / 2018年11月12日 20時6分


▲写真 クイックストライク機雷。P-3Cにクイックストライク魚雷MK-65を装備する兵士。(沖縄 2005年2月17日)米機雷は多様性を欠いている。キャプターや潜水艦から軍港を狙う自走式機雷SLMMは廃止された。残る近代的機雷は写真のクイックストライク系航空機雷だけとなっている。海底に沈む沈底式のため大水深には使えない。 出典:U.S. Navy  Public Domain(photo by Photographer’s Mate 3rd Class Shannon R. Smith)


 


■ 使用されるのは磁気機雷ほか


もちろん封鎖において機雷は活用される。


なによりもそれに向く兵器である。機雷は休まない。設定次第だが365日24時間不眠不休で動作する。この点で併用される哨戒機や水上艦、待ち伏せ潜水艦よりも優れる。また確実性も高い。特に磁気機雷や触発機雷は動作不良はない。爆発威力圏に入った艦船に対して確実に動作する。


このため琉球列島線での封鎖でも用いられる。戦時には間違いなく機雷原が構成される。実際に旧軍も機雷堰を作った。繋維(けいい)触発機雷で琉球列島線に長大な機雷線を構成し米潜水艦の東シナ海侵入を防いだ。


だが、そこで追尾式機雷の活用はない。その点で「キャプター機雷が使われる」意見は誤っている。


宮古海峡等で使われるのは確実性が高い在来型の機雷である。まずは垂直/三軸磁気感応をメインとする戦後型の繋維磁気機雷であり、または第一次世界大戦型の繋維触発機雷である。あるいは低周波/振動感応も使われる。これらは待ち伏せ面積は小さいが対象艦船を選ばず確実に動作する。威力も強力であり価格も安い。



▲写真 繋維(けいい)機雷。宮古海峡封鎖のような防勢的機雷原では繋維触発機雷が復活する可能性もある。極めて安価であり動作は確実、肥料水準の水雷用火薬さえあれば町工場でも大量生産可能だからだ。写真はドラム缶の下に隠されたイラク製LUGM-145。中身は帝政ロシア1908年式と大差はない。 出典:U.S. Navy Public Domain(Photo by Richard Moore)


場合によれば新型も使われる。アテにならない音響型ではなく磁気型の上昇機雷が存在していれば多用される。あるいは電位差を感知するUEP感応機雷も混用される。しかし、そこには追尾式は含まれない。


 


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