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アスリートの功績について スポーツの秋雑感 その6

Japan In-depth / 2018年11月26日 7時0分

それ以前に、忘れてはならないのは、今の日本女子フィギュアの隆盛は、彼女がいたからこそ、ということだろう。今時こんなことを言うと、コンプライアンス上の問題が起きかねないので名前は出さないが、昭和の時代には、日本人の女子フィギュアスケート選手と言うと、北米やヨーロッパの選手とはまるで違う、むちむち体型の子が多かった。


ところが浅田真央選手のような、平成生まれのアスリートの時代となって、急に顔が小さく、手足が長い選手ばかりになった。日本人女性全体に見られる傾向なのだろうか。そう言えば、彼女の実姉である浅田舞さんは、グラビアアイドルとしても知られるほどだ。


いや、これは真面目な疑問で、難易度において同じような演技を見せても、彼女のような体型の方が見栄えがよく、採点で有利、ということはないのだろうか。彼女にはまた、韓国のキム・ヨナというライバルがいて、幾度も苦杯をなめさせられていた。



▲写真 キム・ヨナ選手 出典:David W.Carmichael(Public Domain)


私はブログに書いたことがあるのだが、そのような結果になったのは、とどのつまりメンタルの差であったと、本当は多くの人が気づいていたと思う。そうではあるけれども、彼女の笑顔と、負けてもくじけない頑張りを見て、何人の女の子がフィギュアスケートの選手を志したことだろうか。


その女の子たちが今の隆盛を支えていることを思えば、浅田真央という選手は、金メダル一個分どころではない功績を、日本フィギュア界に残したと言ってよい。これはおそらく、日本人に特有の傾向であろうが、向かうところ敵なし、という選手よりも、何度負けても諦めない、という姿を見せられる方が共感を呼ぶのである。


卓球の福原愛選手にも、同様のことが言える。彼女は幼少期から「天才卓球少女」としてマスコミに幾度となく登場し、相手が大人でも負けると号泣することから「泣き虫愛ちゃん」とも呼ばれて、人気を博した。地味なスポーツと思われがちであった卓球の世界から、アイドルが出現したのである。



▲写真 福原愛選手 出典:Didier Garcon on Picasa Web Albums(Public Domain)


ところで、卓球にも段位があるということをご存じだろうか。公益財団法人日本卓球協会が認定し、10段を最高位として5級まであり、全国大会の出場歴がないと有段者になれないそうだ。ちなみに福原愛選手は7段だとか。大きな大会で優勝したりすれば昇段し、10段になるには五輪での個人戦金メダル獲得が条件であるらしい。アジア大会優勝レベルなら8段、福原愛選手の7段は、全日本優勝の功績によるものだ。


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