「シャブ山シャブ子」騒動 テレ朝と協議
Japan In-depth / 2018年12月29日 23時0分
ここで私から、「ここまで薬物依存に関わってきた者たちの意見を聞いて頂いたので、テレビ朝日の皆さんの側からの意見を伺いたい。」とお伝えさせて頂くことにした。
すると社内弁護士の方から「私も国選弁護業務で覚せい剤の方々の弁護に関わり、ダルクや医療の方に協力して頂いているので、実際の皆さんの活動はよく知っている。またそういった関わりの中で、今回のドラマのような極端に走るケースは非常にレアであることもわかっている。その上で、今回の件は誤解を招きかねない表現であったという点、また皆さんの言葉を重く受け止めやっていかねばならないということを感じている。今回ダルクの排斥運動などが起きていることを初めて知り驚いている。」という言葉を頂いた。
これを受けて「我々としてはこうして回復し、支援の側にまわっている生身の人間がいることを見て頂きたい。また、ダルクの排斥運動が全国で広まっていったら、日本の薬物問題は大変なことになる。間違った描写で火に油を注いで欲しくない。今回の件を受けてむしろ回復した薬物依存症者がHEROとなるような設定の回を作って頂けないか?」と補足させて頂いた。
更に「具体的にテレビ朝日の皆さんに何をやって頂けるのか知りたい。」と重ねて尋ねると「今この場で何ができるかと答えるのは難しい。大きな宿題を頂いたと思っている。今言われた、ドラマの中で話を作るのか、はたまた別の機会になるのか、検討させて頂きたい。」とおっしゃって頂いた。「またダルクの活動がなければ、刑の一部執行猶予制度なども機能しない訳で、そういったことも踏まえ、今日お話しを伺って持ち帰りたい。今日で、全く連絡が取れなくなるという訳ではなく、検討してご連絡させて頂きたい。」と述べられた。
ここでアルコール問題の啓発活動に30年間関わってきたアスクの今成知美氏より、「これまでアルコールでもこういったメディアとの話し合いはあった。例えばドラマの中で『イッキ飲み』をガンガンやらせたり、『ミネラルがとれる』という触れ込みで、妊婦さんにビールを飲ませることを推奨したりということが時代時代で起きていた。そしてそういうことがある度に話し合いがもたれ、情報の訂正という形で次の回にテロップで入れて頂いたり、ホームページに載せて頂く、次の週にキャスターが訂正を読みあげるなど、いろいろな形で修正があった。今回どのような形がよいのか?と思っている。」と伝えられた。
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