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韓国レーダー照射問題 中朝韓のわなにはまるな ~日本海の波高し~その3

Japan In-depth / 2019年1月12日 0時0分

いずれにせよ、日本EEZでは北朝鮮船や韓国船が入り乱れ、南北の「半島勢力」の活動が活発化する一方であることは、日本にとり重要な関心事である。


 


■ 中朝韓の地政学的な深謀


韓国が海軍力で到底かなわない日本に対して行ったレーダー照射による挑発の背景には、核兵器で日本を火の海にできる北朝鮮との統一機運と、再び南北朝鮮の「宗主国」となりつつある中国の威光と、トランプ米政権の在韓米軍撤退実行の読みある。米韓合同演習をやめてしまった米国の相対的な衰退がなければ、起こり得ないことだ。


日本が気づけば、中国・統一朝鮮と対峙して、守ってくれるはずの米国は関与しないという最悪の構図だ。だからこそ、韓国は日本に対して侮辱的な行動に出られるのである。その背景にはイデオロギー対立からアイデンティティによる統一へと動く朝鮮半島情勢の大激変がある。


折しも、ベトナムのハノイにおいて第2回米朝首脳会談が開催されることが予想され、トランプ米大統領が北朝鮮の非核化の口約束と引き換えに、在韓米軍の撤退を約束する可能性がある。


そうなれば、中国の影響下にある北朝鮮主導の朝鮮半島統一が進み、習近平中国国家主席が追求して止まない西太平洋地域における中国の排他的かつ絶対的な支配、すなわち「中国夢」実現の決定的な一歩となる。



▲写真 習近平国家主席 出典:Kremlin.ru


東アジアにおける中国の究極的な目標は、同地域における支配を拡張し堅固にすることであり、トランプ大統領がシリア撤退などで推進する「世界の警官をやめる米国」の一環として在韓米軍を退かせることは、中国の長期的な目標にぴったり合致するのである。


一方、日本やグアムや米西海岸を核ミサイルで狙える北朝鮮は、中国の地政学的な拡張と防御の先兵でもある。その北朝鮮が韓国と合同し始めている今、日本には韓国の挑発に対する賢明な対応が求められている。


 


■ 韓国の欲するものを与えるな


韓国レーダー照射とそれに対する開き直りに対して我が国は、①韓国の主張の矛盾点の指摘、②国際世論への訴え、③実務レベルの解決模索、などの対応を行っている。毅然と相手側の間違いを指摘しながらも、事態を日本側からはエスカレートさせない配慮が見える。


こうしたなか、日本のネット世論では韓国に対して、「またか、もううんざり」という反応が見られる。この事件だけでなく、慰安婦問題の蒸し返し、1965年の日韓基本条約で解決したはずの徴用工問題に対する韓国司法の賠償命令、竹島問題など一連の韓国側の挑発に、嫌韓論と断交論がさらに高まっているのだ。



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