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「非核化ショー」の裏で粛清続く北朝鮮

Japan In-depth / 2019年1月18日 23時0分

 


■ 金正恩はウソつきだ


こうした中で今年の正月には国境地帯の軍部隊で兵士が上官を袋叩きにする事件が発生した。原因は兵士たちに配給される食糧、酒、たばこなどを上官が横領、自分たちだけで宴会を開いたことにあった。これに腹を立てた兵士たちが無断で脱営して付近の住民に酒と食料をねだり、酔っぱらったまま部隊に戻ったことから事件が大きくなった。


規律違反だとして脱営した兵士たちを上官が棍棒で滅多打ちにしたところ、見ていた兵士が集団でその上官を袋叩きにする事態が起こったのだ。司令官が収拾したものの、上官が兵士の分配物を横領したことが原因だったことから金正恩には報告せずじまいだったという。司令官は金正恩の自身に対する厳しい責任追及を恐れたからだ。


このようにいま北朝鮮では、粛清を恐れて金正恩に報告されない事例が激増しているという。住民の間では、金正恩が軍の疲弊も住民の苦しみも分からなくなっているのでは、との話がささやかれている。そうした事例として、11月28~30日の金正恩の三池淵(サムジヨン)非公開視察時のことが語られている。三池淵に来た金正恩が、工事に動員された労働者の食事内容を見て「なぜコメのご飯が出ていないのか」と激怒したというのだ。しかし地方には米を蓄える余力はすでになくなっていたのである。


このところ北朝鮮住民の間では占いが流行しているが、「今年はカエルも死ぬ年となる」「血が降る年となる」などとの噂が広がっている。そして「核を持てばすべてが解決し生活もよくなると言っていたが、何も変わらないだけでなく、むしろ悪くなっている。金正恩は嘘つきだ」との話が広がっているというのだ。


トップ写真:壁に描かれた北朝鮮・金正恩委員長の顔 出典:thierry ehrmann flickr


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