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仏陸軍スコーピオン計画と陸自装甲車調達(上)

Japan In-depth / 2019年1月20日 23時32分

2014年に計画のステップ1として、ジャガーとグリフォンの開発と調達が発表された。ジャガーとグリフォンはともに6×6で、兵站や整備、訓練の極小化のためにドライブラインを採用しているファミリー車輌である。主契約者はこのプログラムのためネクセター、ARQUUS(旧ルノー・トラック・ディフェンス)、タレスが2014年に設立したTBG(Temporary Business Grouping)によって開発が進められてきた。


ジャガーはEBMR(Engin Blindé Multi Rôles:medium-weight component)と位置づけられた車輌で、既存の装甲偵察車輌であるAMX-10、ERC90サゲー、HOT搭載型VAB、メフィストの3車種偵察車輌の後継となる。これにより兵站、整備、訓練などのコストを削減することが可能である。


砲塔は二人乗りで、主兵装はネクセターとBAEシステムズが共同開発した40ミリテレスコープ機関砲、CTAIを採用している。砲塔上には車長用のパノラマサイトを兼ねた、7.62mm機銃を装備したRWSが搭載されている。車長用および、砲手用サイトはサフランが担当している。また砲塔右側にはMBDAの対戦車ミサイルMMP(Missile Moyenne Portée: Medium-Range Missile)が2基搭載されたランチャーを収納している。MMPは第5世代対戦車ミサイルでタンデム弾頭を有して射程は4,000mとなっている。



▲写真 ジャガー 提供:筆者


ネットワークシステムはSCIS(Scorpion Combat Information System)が採用されている。SCISは現在仏陸軍が使用している5種類のシステムの後継となるシステムである。将来SCISはタレスが開発中APS(積極防御システム)、ディアマンも統合される予定である。当初248輌が調達される予定だったが、上方修正されて300輌(+オプション48輌)が調達される予定であり、2025年までに、そのうち半数の150車輌が導入される予定である。


グリフォンはVBMR(Véhicule Blindé MultiRole:Multi-role Armoured Veheicle)と位置づけされており、40年以上使用されてきた現用の6×6及び4×4のVAB(Véhicule de l'Avant Blindé)の各種ファミリーの更新となる。2014年から開発がスタートし、駆動系とRWS(リモート・ウェポン・ステーション)、T1はルノー・トラック・ディフェンスが担当し、装甲車体はネクセター・システムズ、ベクトロニクスとアーキテクチャー、システム統合はタレスが担当している。


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