スポンサーの芸能人への期待値
Japan In-depth / 2019年1月27日 11時46分
為末大(スポーツコメンテーター・(株)R.project取締役)
【まとめ】
・ローラが辺野古埋め立て反対に署名し、話題になった。
・自分の思想信条・発信する内容は応援する人を減らしもすれば増やしもする。
・期待される事・提供する事がずれると、スポンサーと芸能人双方にとって都合が悪い。
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ローラさんが辺野古の埋め立て反対に署名をしている。個人の意見を表明することはいいことだとか、CMを頼んでいるスポンサーとしては迷惑だという意見も出ていて、興味深い。
スポンサーは芸能人の何を購入しているのだろうか。例えば、芸能人が軽自動車の広告に出ているが、本当に乗っているのかもしれないけれど、そうではない可能性が高いだろう。しかしながら、視聴者もスポンサーもわかった上でお金を払い肖像を使う。その芸能人がその商品をいいと思っているのか、実際に使っているのかとは別として考えられる。もちろんそうではない場合もあり、価値観の合意のパターンもあるが、相思相愛はなかなか難しい。
スポンサーはどこまで買えるのか。マイケル・サンデル教授の著書で、ある小説家が自分の小説の中にブランド名を登場させることをスポンサーに売っていたとして問題提起されていた。一方で、ルネッサンス期に教会がパトロンになり画家に宗教画を書かせていたことには抵抗感がない人も多いのではないか。表現全体の対象に縛りをかけて買うことは許されても、表現の細部に入り込むことへの抵抗なのだろうか。それとも宗教は別枠なのか。
芸能人が例えば自分が出ているドラマの中で自分のスポンサー名や商品名を繰り返し発言したら私たちはどう思うだろうか。一方でドラマには実際にスポンサーがつき、合間にCMが流れている。台詞として登場することと、番組の間にスポンサーのCMが入ることの違いは何か。
昨今ネットメディアが問題になったが、その際に有効だったのは広告を出している企業に圧力をかけることだった。資金源を断つことは強い圧力をかけることができる。メディアの場合は少し違うかもしれないが、支払う側は支払う側でそれを応援しているという立場が少なからず出てくる。芸能人がドラッグなどで逮捕されればスポンサーは降りる。それはそのような人を応援するのかという世間からのイメージダウンを避けるためでもある。
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