トランプ氏、在韓米軍撤収せず 偽ニュース再び
Japan In-depth / 2019年2月7日 18時0分
なぜならトランプ大統領自身、今回のCBSの報道のとおり、公式に米韓同盟の縮小や解消を示す言葉を述べたという記録はないからである。本人がそんなことは計画したことがないと断言しているのだ。私自身の調査でも、トランプ大統領が米韓同盟や在韓米軍の終わりに言及したことはただの一度もない。
それでもなお「いや、トランプは本当は米韓同盟をなくしたいと思っているのだ」と断じることは、もう客観報道の域をはるかに越えている。政治意図からの偽ニュースの域といってよいだろう。
さらにはトランプ大統領がこのCBSのインタビューで語っているように、在韓米軍の撤退も撤収もいつかはありうる、だろう。しかし同大統領がそんな政策オプションをこれまでには望んだことも、述べたこともない、というのである。
ただしトランプ大統領は米韓同盟でも、北大西洋条約機構(NATO)での同盟でも、同盟維持の経費や人的な負担の不公正には激しい批判の言葉を述べてきた。この同盟の負担の現状への不満を同盟自体への不満にすりかえる向きが多いのである。
日本でのトランプ報道にはくれぐれも用心を、と強調したい。
なおトランプ評価など国際的な出来事の報道や論評の日本のメディアでの誤りや偏りについて私は最近、『偽ニュースとプロパガンダ全内幕』(産経新聞出版)という本を出した。
産経新聞で朝鮮半島報道を長年、続けてきた黒田勝弘記者との共著である。この種のテーマを構造的かつ体験的に分析したつもりである。ご関心のある方に奨めたい。
▲出典:産経新聞出版
トップ画像:トランプ大統領と文大統領(2018)出典:frickr; The White House
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