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ファーウェイとアリババ 踊り出た中国企業

Japan In-depth / 2019年2月15日 23時0分

そもそもアメリカがファーウェイを警戒し始めたきっかけはアメリカ通信機器メーカー「3COM」の買収だった。対米投資の安全保障上の問題点を審査する対米外国投資委員会が「中国への売却はアメリカの安全保障に問題を生ずる可能性がある」と認めなかったのだ。


3COMはアメリカ軍向けネットワークの侵入防止システムを開発していたため、中国企業による買収に危惧を感じたのである。その後ファーウェイは通信ソフトウエア開発の「2Wire」やモトローラの通信インフラ部門の買収も試みたが却下され、さらに経営破綻したITベンチャーの特許をとろうとしたが、これも米国防省の反対でダメになった。


またファーウェイを追う中国企業のZTEの調査も行なわれており、アメリカの対イラン制裁に違反したとして輸出規制の対象に加えられている。米商務省はアメリカ企業とZTEの取引を禁止し、半導体などの輸出を取りやめさせている。


 


■ “独身の日”で一躍有名に


一方、アリババ(阿里巴巴)は1999年に創業した電子商取引サイト、検索サイト、ソフトウエア開発会社などを運営する企業で、会長はジャック・マー氏。ソフトバンクの孫正義氏と親しいといわれ、孫氏は約30%の株を所有している。また2018年から20年までオリンピックのワールドワイドパートナーとなっている。アリババの時価総額は2019年1月末現在において世界7位で433億ドル(日本のトヨタは179億ドル、世界42位)。



▲写真 アリババ会長・馬雲 氏(Jack Ma)出典:ロシア大統領府


アリババが一躍有名になったのは“独身の日”のセールを始めてからだ。11月11日は1が4つつくので独身の日と定め、この日にアリババは大セールを行なう。もともとこの日は光棍節(こうこんせつ)と呼ばれ、1人を連想させる1が並ぶことから独身の日と呼ばれるようになった。そこに目をつけたアリババが2009年11月11日にセールスのサイトを設け、全国にセールを展開したところ2009年に8.8億円の売上げがあり、その後、毎年急拡大し2018年の独身の日の取引額はアリババの発表によると開始からわずか2時間弱で取引額が1000億元を超え、は2分で1130億円に達し、1日で2135億元(約3兆4900億円)と過去最高を更新した。2018年のアマゾンの日本事業の1年間の総売上高は138億2900万ドル(約1兆5409億65百万円)だから、いかに独身の日の売上げが大きいかがわかる。いまや独身の日のセールは中国だけでなく全世界に広がっているのだ。


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