「児童虐待防止、社会全体で見守りを」今井絵理子参議院議員
Japan In-depth / 2019年2月28日 18時0分
安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)
大川聖(Japan In-depth編集部)
「編集長が聞く!」
【まとめ】
・児童虐待事案に対し、児相と警察や教育機関等一体となり対応すべき。
・児相の人手不足解消急務。臨床心理士等の専門職配置は無論、警察OB・教員OB等の人材活用も有効。
・子どもと親を孤立させず、継続的・持続的・発展的に社会全体で見守る制度確立されるべき。 地域の実情に対応できる自治体の取り組みが重要。
【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て見ることができません。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=44403でお読み下さい。】
親の虐待によって子どもの命が奪われるという痛ましい事件が度々起きている。今回は、児童虐待に対して社会的な支援はどうあるべきか、自民党虐待等に関する特命委員会事務局次長の今井絵理子参議院議員に話を聞いた。
初めに今井氏は、虐待等に関する特命委員会の取り組みについて、「児童虐待防止法改正が検討されているなか、中核市における児童相談所の設置義務化を目指して首長との対話や地方議会への働きかけ、政府に対する虐待に関する提言の取りまとめに向けて議論を重ねている。」と述べた。
児童相談所と自治体、学校、警察等の機関の連携の難しさが指摘されている。今井氏は「情報共有後の行動にばらつきがある」のが問題だとし、「いつどのような場合に誰がどのように介入するのかという行動基準を定め、その基準を見直し、更新して行くことが重要だ」と述べた。
また、虐待の通告件数が増え続けているうえに、児相への相談・通報等が集中する現状を危惧し、「児相の職員の疲弊は深刻であり人手不足の解消が急務である。また、臨床心理士など専門人材の育成と確保が重要。」と指摘した。
一方で、千葉県野田市の事例のように児相や教育委員会が親を恐れて踏み込めないといったことが発生している。また、児童相談所全国共通ダイヤル「189(いちはやく)」があるにもかかわらず、通報は警察にするのが未だ一般的である。こうした現状に対し今井氏は「事件性のあるケースには警察に出動してもらう。さきに述べたように行動基準に照らし対応することが重要。児相の職員だけではなく、警察や教育機関(学校等)が一体となって対応することが必要だ。児相に警察OBや教員OBなどを配置することも有効である」との考えを示した。
-
-
- 1
- 2
-
この記事に関連するニュース
-
里親制度 傷ついた子供に温かい環境を
読売新聞 / 2024年7月7日 5時0分
-
「誰でも通園」補助を加算=首相が保育所視察
時事通信 / 2024年7月5日 17時57分
-
「漏らしていない」居間で“大便”の幼い息子の口答えに腹を立て…背中に“あざ”で児相から通報、逮捕の36歳の父親「間違いありません」 北海道苫小牧市
北海道放送 / 2024年7月4日 7時50分
-
児童養護施設や里親家庭の子に大学受験補助…進学や就職時の生活支援給付も拡充、自立を後押し
読売新聞 / 2024年7月1日 5時0分
-
“子供ど真ん中”の社会の実現に向けて…「共同親権」の課題を考える
ananweb / 2024年6月9日 21時30分
ランキング
-
1小池都知事演説中、ビラ投げつけ容疑で男逮捕 選挙妨害疑いで捜査
産経ニュース / 2024年7月6日 20時42分
-
2大手回転寿司チェーンが抱える“ジレンマ”。「ひと皿100円均一」からの脱却も、“強みを失う”結果に
日刊SPA! / 2024年7月7日 8時53分
-
3関東以西の26都県に熱中症警戒アラート 今日7日(日)対象
ウェザーニュース / 2024年7月7日 5時50分
-
4強豪・東洋大ボクシング部員が詐欺に関与か、リーグ戦を出場辞退…「個別事案であり部の活動は停止しない」
読売新聞 / 2024年7月6日 18時49分
-
5都知事選、投票続く=過去最多56人が立候補
時事通信 / 2024年7月7日 16時2分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)