トランプの忠実な元弁護士 コーエン氏の反逆 トランプ政権「行く人来る人」列伝3
Japan In-depth / 2019年3月3日 18時0分
大原ケイ(英語版権エージェント)
「アメリカ本音通信」
【まとめ】
・トランプの元弁護士が、トランプの言い分と真っ向対立する証言。
・ただ、トランプとロシアとの癒着を裏付ける決定的な証言は出ず。
・「真実を伝えるべき」。証言の最後にコーエンがトランプに呼びかけたこと。
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マイケル・コーエン(元顧問弁護士)
ロシア政府との癒着度:★
ドナルド・トランプとの親密度:★★★★★(ただし過去形)
任務に対して有能か:★★★
任期を全うできそうか:逮捕、有罪、3年の禁固刑
ドナルド・トランプ大統領がベトナムで北朝鮮の金正恩と2度目の首脳会談に臨んでいた頃、米下院の監視委員会が開いた一般公開の公聴会で、トランプの元顧問弁護士だったマイケル・コーエンが議員らの質問に答えた。
かつてトランプのためなら「銃弾の前に立ちはだかる(どんな非難も受ける)」と言い切った男が、下院監視委員会の公聴会でこう語った。「私は10年もトランプ氏を守ってきた。ここにいる議員のあなた方も、私のように盲目的にトランプ氏に追従する者は、いずれ私と同じ苦しみを味わうことになるだろう」と。どこにはどういった経緯があったのか。
元々コーエンは不動産投資として、トランプが所有するニューヨーク市内の物件を複数買い上げていたことがきっかけで彼と親しくなり、2006年からトランプの組織で働くようになった。元々は民主党員で、第1期目はバラク・オバマ大統領に投票した。だがトランプのことは不動産王時代から尊敬しており、2011年、最初にトランプに大統領選に出馬することを勧めたのは自分だったと証言した。
既にニューヨーク地方裁判所においてコーエンは、脱税、連邦選挙資金法違反、銀行詐欺罪で有罪の判決を受け、5月にも刑に服する予定だ。今週は3日連続で、米国議会の各委員会で証言し、引き続きロバート・マラー特別捜査官のロシア癒着疑惑捜査に協力する。
▲写真 ロバート・マラー特別検察官 出典:Public domain (Wikimedia Commons)
昨年11月の中間選挙で下院議席数の過半数を奪還した民主党は、ようやくこういった公聴会の主導権を握ることができるようになったので、どの議員もトランプの悪行を暴こうと、その質問は多岐にわたった。主にコーエンが関わったのは、「ナショナル・エンクワイヤラー」というゴシップ誌のオーナーであり、トランプの長年の友人でもあるデイビッド・ペッカーと結託して、大統領選挙中にトランプの不倫相手に金を握らせたり脅したりして、彼のために矢面に立つことだった。
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