私の先祖 明智光秀を語る 細川珠生氏
Japan In-depth / 2019年3月20日 18時0分
「細川珠生のモーニングトーク」2019年3月9日放送
細川珠生(政治ジャーナリスト)
Japan In-depth編集部(小俣帆南)
【まとめ】
・細川珠生氏『私の先祖 明智光秀』を出版。
・珠生氏は細川ガラシャ夫人を先祖にもち、同じ『ガラシャ』を洗礼名とする。
・歴史の中の親子関係から学べることは多い。
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先月28日、細川珠生氏が著書『私の先祖 明智光秀』(宝島社)を出版した。今回のモーニングトークでは同書について、Japan In-depth編集長の安倍宏行氏が細川氏に話を聞いた。
明智光秀は次期NHK大河ドラマ『麒麟がくる』の主人公である。これについて細川氏は「『大河ドラマで是非光秀を』という動きは9年くらい前からあった。ただ歴史の中では光秀は“織田信長を討った謀反者”というように良いイメージではなかったので、なかなか難しいだろうと思っていた」「しかし光秀に所縁ある自治体の方々が熱心に光秀の大河ドラマ実現に向けて活動されていた。私も何度かご一緒したことがある」などと述べた。
細川家を先祖とする自身と光秀との繋がりについては、光秀の娘、玉が細川家2代目と言われる忠興に嫁いだことに触れた。細川玉は後にキリスト教の洗礼を受け、細川ガラシャ夫人として広く知られるようになる。
また珠生氏は、細川家が脈々と続く中で399年ぶりに『ガラシャ』を洗礼名に持つ人物でもある。実に400年の間、『ガラシャ』という洗礼名が細川家の中で使われてこなかった背景について、「江戸時代はキリスト教が禁教だった。細川ガラシャが洗礼を受けた時はちょうど秀吉のバテレン追放令が出た時。キリスト教を信仰するということは、特に大名家では許されることではなかった」と述べた。
また、ガラシャの辞世の句「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」にも言及した。細川氏はまず「仏教の教えに基づいていた当時の日本人の一般的な考え方は、死ぬと何もなくなってしまうというもの。私自身、現世で悪行を働くと地獄へ行って閻魔様に舌を抜かれるというようなことを子供の頃によく聞いた」と述べ、日本人の死生観を確認。その上で、晩年苦労を重ねたガラシャにとって「今も苦しみあの世でも苦しむ、という日本人の基本的な考え方に救いが求められなかったのではないか」との見方を示した。
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