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私の先祖 明智光秀を語る 細川珠生氏

Japan In-depth / 2019年3月20日 18時0分

一方、ガラシャが出会ったキリスト教は「根本的には人間を罪深いものとしている」のであって「それを許される為にこの世に使わされ、祈ることによってその罪が許されて、自分が死ぬ時は罪が許された時だ」と捉えているとも述べた。このようなキリスト教の死生観やガラシャの晩年の苦悩を踏まえて、「ガラシャにとって、祈ることによって自分が苦しんだことが解き放たれてあの世へ行く、という意味で『世』というものへの関心が他の人より強かったのではないか。それがこの辞世の句に非常に表れているように思う」などと話した。


自身とキリスト教との関係については、「私はキリスト教という宗教に出会って、ガラシャと同じようにそれを拠り所にしている。自分の命の意味やこの世で自分がやるべきことなどを考える時、常にそこに軸を置いている」と述べた。


更に、「日本人の残念なところは確固たる宗教心を持っている人が非常に少ないこと」だと述べた。日本人の宗教観について、「もともとの日本の宗教は所謂八百万の神と言われ、全てに神が宿るとされている。これは日本人の精神性の原点でもある、幅広い心の在り方を包み込む考え方だと思う。一方でこのような考え方は曖昧で、いかようにでも解釈出来てしまう」と述べ、そこに物足りなさを感じるのだと話した。加えて、「誰しも、迷ったり苦しんだりする時に『これだ』と示してもらいたいと思う。日本人の感覚は『それぞれで良い』というもの。そのあたりに救いが見つけられず、逆に日本人はストレスを溜めていたり苦労していたりすると思う」とも述べた。


珠生氏は普段から教育問題にも深く関わっている。同書を出版した理由について、「子育てをして思ったのは幼少期が非常に大事だということ」という自身の経験を踏まえ、「どうしてガラシャがあれだけ意志の強い女性に成長したか考えた時に、幼少期にきっと良い影響があったに違いないと考えた」「本を読んで頂いて、ガラシャと光秀の親子関係から、何か自分の子育てなどのヒントになるものを見つけてもらえたら、というのがこの本を書いた大きな理由でもある」と話した。


更に、ガラシャと光秀という父娘の関係性だけでなく、藤孝と忠興という父息子の関係にも興味があるとし、「藤孝と忠興はライバルだった。息子には抜かれないという父の面子などがある関係性の中に、ガラシャは嫁いだ」「単純ではない、というのがこの二組の親子から学んだこと」だと述べた。



▲写真 ©Japan In-depth編集部


 



著書 宝島社 「私の先祖 明智光秀」


(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2019年3月9日放送の要約です)


 


「細川珠生のモーニングトーク」


ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分~7時20分


ラジオ日本HP http://www.jorf.co.jp/index.php


細川珠生公式HP http://hosokawatamao.com/


細川珠生ブログ http://tamao-hosokawa.kireiblog.excite.co.jp/


トップ写真:©Japan In-depth編集部


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