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政策目標の達成度はどこに?【統一地方選】

Japan In-depth / 2019年4月4日 10時59分

政策目標の達成度はどこに?【統一地方選】


西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)


「西村健の地方自治ウォッチング」


【まとめ】


・抽象的であいまいフレーズ。昭和の時代から変わらない選挙戦。


・「目標の設定」と「目標達成度の議論」は大事。


・現職は「約束」を果たせたか、対抗馬は「問題点」で競うべき。


 


【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=45063でお読みください。】


 


統一地方選挙が始まった。政治が信頼を失った「平成」がまもなく終わりを告げ、新たな「令和」の時代に向けて地域社会をどう考えるのかが試される。しかし、県知事選挙、政令市の選挙を見ていて恐ろしいことに気づくのである。それは国政選挙同様、地方選挙も「変わらない」こと。


 


■選挙で隠された「総合戦略」の達成度


「・・・をやっていきます」


「元気な・・・・を」


「・・・・という街を」


という抽象的で価値観があいまいなキャッチフレーズが並び、たいてい国政レベルのこと、党派的なこと、できるわけないことのオンパレード。選挙があまりに従来型、昭和の時代から変わっていない。


石破大臣(当時)主導の地方創生の中で、全国の自治体には「総合戦略」という地方創生の戦略を策定し、各自治体は政策目標を設定した。それに基づき、目標達成を進めているはずなのにだ。神奈川県庁の戦略を見てみよう。



【参照】「神奈川県まち・ひと・しごと創生総合戦略」


 


上記のように、3つのビジョンと4つの基本目標のもとに、大きな「戦略」が描かれている。さらに、目標とそれに紐づく事業ごとに「31年度まで」の目標があるのだ。


たとえば、


県外・国外から立地した事業所数 (累計):→125件(2019年)


県内で開業した企業の開業率:5.3%(2014年)→7.4%(2019年)


希望出生率の実現(暦年):合計特殊出生率1.31(2014年)→1.42(2019年)


保育所等利用待機児童数:1,079人(2014年)→0人(2019年)


「安心して子どもを生み育てられる環境が整っていること」に関する県民ニーズ調査の満足度:14.9%(2014年)→20.0%(2019年)


【参照】「神奈川県まち・ひと・しごと創生総合戦略 附属資料 数値目標・KPI一覧表」


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