東京都、ほど遠いスマート化 東京都長期ビジョンを読み解く!その67
Japan In-depth / 2019年4月8日 7時0分
西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)
「西村健の地方自治ウォッチング」
【まとめ】
・東京のまちづくりレベルは世界に大きく遅れをとっている。
・ドバイのスマートシティの取り組みは企業と官の協働。
・神戸もベンチャー企業との協働でスマートシティ政策に着手。
【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=45121でお読みください。】
都内でスマートフォンの電源をチャージしたいとなると、チャージ可能な電源が利用可能なお店を見つけようとしないといけない。しかし、NYでは違う。公園のベンチでチャージできる。
入れ墨だらけのちょっと怖そうな外国人が道端で混乱している。誰も寄り付かないので、声をかけると観光客だそうだ。その混乱の理由を聞くと喘息の吸引機を落としたらしい。俺の携帯電話はさっき充電が切れたところだ・・・。結局、近くにいる人に119番通報をお願いしたが、数人に断られた。親切な人がたまたまいて、なんとか救急車を呼ぶ。
しかし、NYでは違う。911ボタンを押せばいい。東京はICTによるまちづくりのレベルでは遅れているといっても過言ではない。NYや中国よりも「乗り捨て自転車」が出現したのも遅かった。
▲写真 シェア自転車(上海)出典:Wikimedia Commons; Ctny
■ スマートシティ、今はスーパーシティの時代
「スーパーシティ」とは、AI及びビッグデータを活用し、社会の在り方を根本から変えるような都市のことをいう。昨年度、政府は「スーパーシティ」構想の実現に向けた有識者懇談会を行った。
▲画像 出典:「スーパーシティ」構想について
ポイントは、第一にデータの活用、第二にAIの技術を使った最適化である。その懇談会で紹介された事例の1つである中国・杭州市では、公共交通面での活用が進む。道路映像をAIが自動収集して、監視。異常を認めた場合、警察へ自動通報されるそう。これにより「AI経由で警察に寄せられる交通違反や事故情報は多い日で500件」といった成果もみられる。
また、渋滞したり交通状況に応じて、信号機の点滅を自動で切換えることが可能になったそうだ。それにより一部エリアでの走行速度が15%上昇、救急車の到着時間が半減といった成果があったそうだ。アルゴリズムでの最適化技術、そしてアリババ社が貢献している。
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