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インドネシア大統領選現職優勢

Japan In-depth / 2019年4月18日 15時26分

 


■ 現職は実績訴え、対立候補は経済で公約


選挙運動期間中に両候補者はテレビ公開討論会や支持政党関係者を集めた大集会などで支持を訴えてきた。ジョコウィ大統領は過去5年間の政権運営で空港や港湾、高速道路などのインフラ整備を積極的に進めてきた実績をアピールし、次の5年間もこれまでの政策を継続し、経済を上向かせ、国民生活の質的向上を訴えてきた。


ジョコウィ大統領は2045年までにインドネシア経済は世界5位にまで成長する潜在力があるとして「共に成長し、前進しよう」と呼びかけてきた。


これに対し、プラボウォ氏は革新的イスラム教団体などの支持を得てイスラム教を重視し、「強い指導者」が国政をリードする必要があると主張。政権を奪取すれば生活基本物品(米、塩、砂糖、食用油など)や電気代金などの価格を引き下げ、さらに低所得で生活難に直面している農家の所得を増やすことなどを次々と公約として掲げ、地方の第一次産業従事者やイスラム教徒、若者、都市部インテリ層などの支持を訴えてきた。


 


■ スカルノ大統領長女も投票


世界第4位の人口約2億6000万人の東南アジアの大国インドネシアでは、有権者は約1億8711万人でこのうち在外の有権者は約204万人に上る。17日は午前7時から午後1時まで、全国約81万カ所の投票所で、正副大統領候補、国会議員、地方議会議員などの投票が一斉に行われた。


インドネシアの投票は候補者の名前と写真が印刷された投票用紙から意中の候補者の場所に「釘で穴を開ける」方式で行われ、二重投票を防ぐために投票後、数日は落ちないとされる紫色のインクを指に付ける。



▲写真 投票終了示す指のインクを示す女性たち 出典:著者撮影


 


首都ジャカルタの南部クバグサンにある投票所ではジョコウィ大統領が所属する与党「闘争民主党(PDIP)」の党首で独立の父スカルノ大統領の長女で第5代大統領を務めたメガワティ・スカルノプトリさんが家族とともに1票を投じた。投票後メガワティ元大統領は「投票結果がどうであれ、我々はそれを受け入れる」と民意を尊重する姿勢を表明した。



▲写真 投票を終えたメガワティ元大統領(中央)とその家族 出典:著者撮影


 


■ 対立候補は過去に人権侵害疑惑


現職のジョコウィ大統領に挑んでいるプラボウォ氏は前回2014年の大統領選にも出馬して惜敗しており、捲土重来を期した大統領選だが、同氏には1998年に民主化運動の高まりを受けてスハルト政権が崩壊する過程で、人権侵害事件に関与した疑惑が持たれている。


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