米、対北朝鮮軍事圧力を強化
Japan In-depth / 2019年5月18日 18時0分
▲動画:ミニットマン発射のビデオ
ICBM「ミニットマン3」とSLBM「トライデント2」の精度などを確認するのが目的だというが金正恩に対する圧力になるのは明らかだ。ミニットマン3の発射は、事前に発表されていたために、北朝鮮の短距離ミサイル発射に対抗したものとは見られないが、北朝鮮に対する軍事的圧力の強化であることは間違いない。
▲写真 Minuteman III大陸間弾道ミサイル試験発射 2019年5月9 出典:U.S. Air Force カリフォルニア州Vandenberg空軍基地(米国空軍 Airman 1st Class Hanah Abercrombie)
■ アラスカで脱冷戦以後最大の軍事演習
またイランとの緊張を激化させながらも米国は、脱冷戦以来最大の「ノーザンエッジ2019」演習をアラスカで実施している。
アラスカでは5月13日から24日まで米太平洋空軍司令部主導で太平洋司令部が管轄する陸・海・空・海兵隊と予備軍1万名が動員され、250余機の各種航空機(戦闘機、爆撃機、電子戦機、早期警戒機、給油機など)と空母船団などが参加している。
空軍兵力1万名と250機の航空機参加は、北朝鮮との開戦を想定した2017年12月の韓国における「ビジラントエース」演習級以上だ。「ビジラントエース」では空母の参加はなかったが今回は空母も参加している。
原子力空母ルーズベルト船団には大型空母補給船が加えられているために演習終了後にそのまま朝鮮半島海域に向かうと見られている。そして12日にはすでに原子力空母ロナルドレーガンが横須賀を出港した。朝鮮半島海域に向かっているようだ。それに合わせてハワイから強襲揚陸艦パッソ船団が西に向かい、強襲楊陸艦ワスプ船団も南シナ海演習を終え北上している。2017年には、ニミッツ、カールビンソン、ロナルドレーガンなどの空母が動員されたが、同時に動員されていなかった。今回は空母2隻と強襲揚陸艦2隻の計4隻が朝鮮半島周辺で合流すると見られている。
▲写真 空母ロナルドレーガン 出典:Pixabay; David Mark
■ 朝鮮半島周辺へ「事前集積船」が集結
この動きに合わせて有事に戦闘物資を補給する巨大な「事前集積船(Maritime Prepositioning Ship)」(大量の弾薬。戦車、装甲車、油類などを積載)が続々と朝鮮半島周辺に集結している。その規模は訓練水準や局地戦水準をはるかに越え全面戦の水準に達している。
この記事に関連するニュース
-
北朝鮮の欠陥ノーコン弾道ミサイル、遂に首都を脅かす。打ち上げ失敗で「平壌の方に落下したようだ」と韓国軍
ニューズウィーク日本版 / 2024年7月2日 17時11分
-
北朝鮮、弾道ミサイル2発発射=1発は異常で地上落下か
時事通信 / 2024年7月1日 16時42分
-
北朝鮮、日米韓共同訓練を「アジア版NATO」と非難
AFPBB News / 2024年6月30日 15時5分
-
北朝鮮の弾道ミサイル「空中爆発」 固体燃料式の極超音速実験に失敗か 韓国は7年ぶり砲撃訓練
産経ニュース / 2024年6月26日 11時1分
-
米、プーチン氏発言に強い懸念 北朝鮮への武器供給示唆巡り
ロイター / 2024年6月21日 8時21分
ランキング
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください