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何も解決しないトランプ外交

Japan In-depth / 2019年6月17日 8時39分

何も解決しないトランプ外交


大原ケイ(英語版権エージェント)


「アメリカ本音通信」


【まとめ】


・トランプ氏は弾劾審査等を回避するために次期大統領選に躍起。


・貿易戦争でメキシコに圧力をかけるも効果出ず。


・メキシコは米への不法入国を制限する対策を立てている。


 


【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=46331でお読み下さい。】


 


先月、ロシアの大統領選挙介入とトランプ政権による司法妨害についての報告書が公開された後、初めて公の場に姿を現したロバート・マラー特別捜査官は、記者発表で当初からの司法省の方針により、司法省は大統領を訴追できないため、調査報告書を基にした次なる司法措置は米国議会による弾劾審査に委ねられるべきだと示唆した。


野党のデモクラッツ(民主党)の間では次の選挙を控えて、下院で弾劾を決議しても、与党である共和党が上院で行われる弾劾裁判を牛耳ることになるため、大統領が有罪となる確率はほとんどないので、弾劾への手続きを取るかどうかで分裂している。


任期中に弾劾が叶わない場合は、ドナルド・トランプが大統領でなくなったその日に連邦裁判所だけでなく、ニューヨーク州や首都ワシントンの地方裁判所で提訴される可能性がある。逮捕、起訴、有罪となるのを避けるためにはなんとしても大統領で居続けたいトランプは、次の大統領選に向けて自分の支持層にアピールをすることに余念がない。


特に公約の目玉だった「メキシコ国境に壁を作り、違法移民を阻止する」ことには未だに固執しており、公約通りにメキシコに壁の建設費を支払わせることも、議会から予算を勝ち取ることもできないトランプ大統領は、今度は関税を振りかざしての貿易戦争でメキシコに圧力をかけようとしている。



▲写真 トランプ大統領 サンディエゴの壁建設を視察 出典:realdonaldtrump instagram


そもそも関税というのは輸入品に対して「米国民が支払う」税金で、輸出する側のメキシコには何ら関係なく、影響があるとすれば、割高になったメキシコ輸入品が敬遠されるからなのだが、トランプにはそれが理解できないらしい。むしろメキシコから輸入される農作機や医療機器が高くなって困るのは米国民なのだが、トランプはまず手始めに全ての輸入品に5%の関税をかけ、メキシコが中米からの違法移民を国境で食い止めないのであれば、徐々に高くしていくと発表した。


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