財政検証、参院選後に先送り

Japan In-depth / 2019年6月26日 19時38分

財政面での立場から財務省も危機感を抱く。毎日新聞の報道によると、財務相の諮問機関である財政審議会(財政審)も「将来世代の基礎年金給付水準が前回改定時の想定より低くなることが見込まれている」と意見書の原案に盛り込まれていたという。マクロ経済スライドは機能を十分に発揮せず、さらに賃金水準が上がっていないことから将来の年金給付水準も下がる、という訳だ。 


だから、「投資信託などの金融商品を利用した自助努力をしろ」という理屈に行き着く。問題は原案でのこれらの表現が意見書では削除されている点だ。麻生太郎財務相兼金融担当相が金融庁の「公的年金だけでは老後資金が2000万円不足する」とした報告書を受けとらないとした件も同じ構図だ。 


連合の神津里季生会長は6月20日の中央執行委員会後の会見で、「言語道断だ。年金だけでは老後の生活は成り立たないことはわかっているが、議論から目を背けるべきではない」と非難した。その上で「対策を政策に反映させるべきだ」とし、参院選で国民の信を問うべきだとした。  



▲写真 神津里季生 連合会長 出典:神津里季生Twitter@rikiokozu56


厚労省は財政検証を受けて年金改革に着手する。20年の国会に関連法案を提出する考えだが、検証の公表が参院選後にズレ込めば争点のデータが曖昧なまま選挙戦に突入することになる。 


もう一つの争点は消費増税。連合は、公的年金など社会保障制度維持の必要性から今年10月に予定されている消費増税に賛成の立場だ。5月31日に相原康伸事務局長が自民党の岸田文雄政調会長に要望書を手渡した。一方、連合が支援する立憲民主党や国民民主党は延期を求めており、参院選に向けた野党共闘に影響する可能性がある。


トップ写真:庁舎 出典:Wikimedia Commons; っ


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