「政界再編、有権者が左右する」政治ジャーナリスト角谷浩一氏
Japan In-depth / 2019年7月2日 18時0分
「細川珠生のモーニングトーク」2019年6月29日放送
細川珠生(政治ジャーナリスト)
Japan In-depth編集部(石田桃子)
【まとめ】
・麻生大臣は、年金問題に正面から向き合う姿勢を示すべきだった。
・自民党内には、議席を3分の2から減らすことが改憲発議に望ましいとの考えもある。
・自民党だけでなく政界全体において政治家の役割意識が希薄化している。
今回は、政治ジャーナリストの角谷浩一氏をゲストに迎え、細川珠生が話を聞いた。
今月26日、通常国会が閉会を迎えた。振り返ってみると、統計不正問題や失言など、国民の政治不信を招く出来事が相次いだ国会だった。
細川氏は、国会の終盤に表れた「老後資金2千万問題」と麻生金融担当大臣の対応について、角谷氏の考えを聞いた。
「老後資金2千万問題」とは、今月3日に金融庁が発表した報告書「高齢社会における資産形成・管理」に関する問題。「高齢夫婦無職世帯の平均的な姿で見ると、毎月の赤字額は約5万円」「毎月の赤字額は自身が保有する金融資産より補填することとなる」「20年で約1,300万円、30年で約2,000万円の取崩しが必要になる」との記述が反発を招いた。
角谷氏は、麻生大臣を「国民の気持ちがわからないということを堂々と言える数少ない政治家の1人」と皮肉的に評価した。麻生大臣は「『国民に寄り添う』というのを売り物にしたがる」政治家とは違い、「ご自身の感覚と懐具合をベースにものをおっしゃるので、国民には相容れない言い方になる」という。角谷氏は、自民党内からこれを問題視する声が出ないことに対しても、「自民党がお金持ち集団になったのか、お金持ちにひれ伏すような政党になったのか」と批判した。
角谷氏は、麻生氏が総理大臣時代も失言を繰り返していたことに言及し、「『悪夢のような』民主党系政権ができたのは、その前(麻生首相時代)の自民党がとんでもなく国民から信頼されていなかったから」と指摘し、国民が、当時と似た感情を抱いているのではないか、と述べた。
麻生大臣は、報告書に対して「誤解や不安を広げる不適切な表現であった」などと述べて、正式な報告書として受け取らないことを表明した。
これに対して角谷氏は、「大丈夫、心配するなと言って、蓋をしただけ」と述べ、麻生大臣の対応を不適切とした。現行の年金制度が不安を抱えていることを認め、正面から向き合う姿勢を示した方が、国民の理解が得られたとの考えを示した。角谷氏は、「国民はみんな、年金だけでは生きていけないだろうと、うすうす気づいている」と指摘した。
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