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空疎な日本の「トランプ論」

Japan In-depth / 2019年7月10日 18時0分

 


私自身がもう一つ、「気楽な稼業」と感じるのは元日本外務省に所属していた人たちがトランプ大統領に対して「彼の頭の中」という表現を頻繁に使う点である。だいたいは「彼の頭の中には安全保障という概念はない」、要するに「わかっていない」と断じるわけだ。だがどんな人間に対してもその人の頭の中がどうなっているかなんて、外から簡単にわかるはずがない。


 


しかもそうした元外交官たちはいまのアメリカでトランプ大統領の実際の統治を直接に体験や考査した経歴はない。太平洋のこちら側にいて、ワシントンでの動きを二次三次の情報に依存するだけ、場合によってはその元外交官の独断と偏見だけで、「トランプ氏の頭の中はこうなのだ」と断じるだけのようにみえる。


 


アメリカでも反トランプの民主党系の人たちが「トランプ氏は精神病患者だ」と糾弾したことがある。これに対してアメリカ精神病学会が「精神科医として直接に診察や治療をした患者以外の人を精神病だと断じるのは倫理に反する」と非難する声明を出したこともある。わかりもしないことをわかったように語ることで「専門家」として遇されるのなら、日本の専門家も確かに「気楽な稼業」である。


 


トップ写真)トランプ大統領がデンマーク首相ラース・ロッケ・ラスムッセンと会談


出典)Official White House Photo by Shealah Craighea


 


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