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日本でタイ反体制活動家襲撃

Japan In-depth / 2019年8月15日 23時0分

日本でタイ反体制活動家襲撃


大塚智彦(フリージャーナリスト)


【まとめ】


・タイ反体制派活動家が国内外で襲撃される。


・タイ当局の関与疑惑に対しプラユット首相は当局関与を否定。


・総選挙後のプラユット政権による言論統制強まる。


 


【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによってはすべて見れないことがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=47428でお読みください。】


 


 


タイ国内外でタイの軍政や王政への批判活動を続ける活動家に対する締め付けが厳しくなりつつある中、7月には日本で生活するタイ人が正体不明の2人組の男に就寝中を襲われ負傷する事件も起きている。


 


このほかにもタイ当局の追及を逃れるためラオスやベトナムに活動拠点を移していたタイ人活動家が相次いで逮捕、身柄引き渡しに加えて行方不明、さらに殺害されるケースも報告されており、人権団体などはタイ当局に徹底捜査を求めている。


 


いずれの事案もタイの治安当局が関与した可能性が指摘されているが、タイ政府は一切の関係を否定しており、多くのケースで真相は深い闇の中となっている。


 


東南アジアの人権問題などを伝える「ブナール・ニュース」などが「ジャパン・タイムス」などの日本メディアの報道を引用する形で日本在住のタイ人活動家で京都大学准教授のパビン・チャチャバルポンプン氏(48)が7月8日に自宅に侵入した正体不明の男性2


人によって就寝中布団を剥がされてスプレーで液体を浴びせられことを伝えている。



写真)パビン・チャチャバルポンプン氏


出典)Pavin Chachavalpongpun Facebook


 


液体は化学薬品とみられパビン氏は皮膚にやけど状の負傷を負った。警察では住居不法侵入と暴行の容疑で捜査をしているが、これまでのところ容疑者の特定、逮捕にはいたっていないという。


 


パビン氏は2014年のクーデターで政権を奪取したプラユット首相率いる軍政やタイではタブーとされる王政に対し民主主義の立場から批判を繰り返し、タイの主要英語紙「バンコク・ポスト」や米紙「ワシントン・ポスト」に論評や意見を寄稿するなどして国際世論にタイの実情を訴え続けていた。


 


タイ当局はパビン氏の逮捕状を取り身柄を拘束しようとしていたが、パビン氏はシンガポールに逃れ、その後活動拠点を日本に移していたという。


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