米韓同盟揺らす文政権の頑迷
Japan In-depth / 2019年8月23日 18時0分
チャ氏のこの見解も最大の比重は米韓関係の弱体化においていた。つまり韓国の今回の決定は日韓間の安保上での協力よりも、年来の米韓両国間の同盟を崩しかねない、という分析だった。やはりアメリカにとって困るのは文在寅政権の動向だという意味である。
アメリカ側のこうした一連の反応のなかで明確だったのは日本への批判めいたコメントがまったくない点である。日本はGSOMIAの継続を期待するという立場をはっきりさせていたからアメリか政府にとっても味方だったわけだ。その結果、期せずしてアメリカと日本との同盟関係はこれまでよりもまた強化され、堅固になるという見通しが浮かんできたといえる。
GSOMIAの日本に安全保障にとっての意味にしても、この協定自体が3年ほど前まではまったく存在しなかったのだから、ある意味では日韓安保関係は年来の状態に復帰するともいえそうだ。日本としては対米同盟が堅固な限り、韓国が保有する北朝鮮関連の情報類もアメリカ経由で入手できるわけであり、実務的、実利的にも今回の事態は日本への大打撃ではないだろう。
一方、文政権はトランプ政権の激しい不興を買ったことは確実であり、そもそもトランプ・文関係は冷たかったため、文政権にとって対米関係の運営はいっそう難しくなるだろう。
トップ写真:文大統領とトランプ大統領 出典:Flickr; The White House
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