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まだ必要?都心の超高層ビル その1 東京都長期ビジョンを読み解く!その74

Japan In-depth / 2019年8月26日 19時46分

着工:2019年8月5日


竣工:2023年3月31日(予定)


【参照】森ビルHP



森ビルの資料にはそのプロジェクトへの思いが込められている。過去のヒルズで培ったすべてを注ぎ込んだ「ヒルズの未来形」でもあるそう。並々ならぬ意欲、力の入れようを示しているのは、どうも理由があるかららしい。1989年に街づくり協議会を設立、約30年もの時間をかけて推進してきたそう。利害関係者は300名の調整を、30年かけて行い、合意形成をすすめてきたと聞くと、森ビルのスタッフは相当の苦労をしただろう。大変お疲れ様である。



▲図 出典:都市再生特別地区(虎ノ門・麻布台地区) 都市計画(素案)の概要より


上図を見れば、このエリアが「ホット」な開発をしていることがわかるだろう。


 


■ 国家戦略特区??


開発の担当者が語っている虎ノ門・麻布台地区における取組のポイントをまとめると以下のようになる。



◇ポイント1:「都市基盤の整備とみどりの創出」。新設道路、地下歩行者通路の整備によって、周辺開発と連携したネットワークを実現するとともに、生物多様性に配慮した3,000㎡の緑地の整備


◇ポイント2「国際競争力強化に向けた都市機能の導入」。外国語対応 の医療施設をはじめとする、外国人の生活サポート機能と、日本の地域資源を活用した産業育成、海外展開を支援するビジネス支援機能を整備


◇ポイント3:「防災対応力強化と都市環境の向上」。災害時の業務支援機能と地域防災対応力を強化するとともに、環境負荷低減と緑化を推進


【参照】第1回 東京都都市再生分科会 配布資料、第1回東京都都市再生分科会(竹芝地区・虎ノ門四丁目地区)議事要旨より抜粋



2017年には、国家戦略特区法に基づき都市計画決定がされた。この開発が「国家戦略特区」の都市開発になることで、多くの面倒な手続きの緩和や都市計画で定めた容積率が緩和された。ちなみに、このベースになるのが、国家戦略特別区域法であり、都市計画法の特例がそこには記載されている。


この開発の目的・狙いは海外からのビジネスマンを呼び込むことだそうだ。「国際競争力強化に向けた都市機能の導入」として、外国人の生活を包括的にサポートする機能の導入が明確にうたわれている。多言語ワンストップ医療機能、外国人の地域順応支援機能、生活コンシェルジュ(多言語総合案内)機能などなど。居住・滞在・教育・生活支援・文化交流機能を備えた外国人にとっても暮らしやすい生活環境の整備を進めていく。その理由は、各国の大使館、グローバル企業などが集積しているからでもある。


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