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急成長ウズベキスタン訪問記

Japan In-depth / 2019年9月20日 18時0分


▲写真 永田立夫氏 出典:著者提供


 


■ 日本への留学生たちと旧友を温める


もう一つの楽しみは、2日目の夜に旅行団とウズベキスタン在住の日本関係者とのパーティーを開催したことだった。かつて日本に留学していた方々や赴任されたばかりの在ウズベキスタン日本大使の藤山美典氏、ウズベキスタンに赴任されている商社やJETRO、JICAなどの関係者30名をお招きし、久しぶりに再会し話がはずんでいた。


 


■ 世界最大の公害の塩湖『アラル海』の悲劇


さらに、今回のハイライトのひとつは、世界最大の環境問題地域といわれる『アラル海』を訪れたことだった。綿花や水稲の灌漑農業用水に『アラル海』の水を利用した事業の促進によって、旧ソ連時代に世界第4位の湖面面積(北海道と同じ位の広さ)を誇っていた大湖が砂漠化し60年間で九分の一にまで減少。塩分が上昇し湖水流域の漁業、農業もほぼ全滅した。砂漠化したかつての湖底に立つと、漁船があちこちに錆び付いたまま放置されている『船の墓場』と呼ばれている異様な光景にみんな口をつぐんでしまった。


『アラル海』の公害現場はウズベキスタンとカザフスタンにまたがる地域に存在していたが、いまやカザフスタンにある小アラル海だけが残っているという。当時、『アラル海』縮小による漁獲高減少による損害は最大6000ルーブル、灌漑農業によって得られる利益は140億ルーブルに達するとみられ、損益面からのみ考え実施したものの、気候の変化やデルタや河川の砂漠化、土壌の塩類化、牧草の減少――などが次々と起こり自然改造によって起こる環境破壊が大きな国際問題になってしまい、人間の愚かさを示していた。



▲写真 アラル海 出典:著者提供


 


■ 幻想的だったシルクロードのプロジェクションマッピング


このほかヒヴァの古代社会の遺跡やサマルカンドの古代寺院、美しい青のモスクなどを見学したが、なかでもサマルカンドのレギスタン広場でのライトアップや、3年前から始まったシルクロードやウズベキスタンの歴史をテーマとしたプロジェクションマッピングは圧巻だった。古代からの建築と現代のハイテク技術を駆使した夜空のショウは紀元前から続く中央アジアの美的感覚や感性を堪能させてくれた。



▲写真 プロジェクションマッピングの様子 出典:著者提供


 


■ ウズベク側の熱いおもてなしに感激


今回の20周年記念旅行期間中は、ウズベキスタン政府や在日ウズベキスタン大使館などが、心を込めて歓迎してくれたイベントが続き、各都市での歓迎式典(ウズベキスタンの音楽やダンスなど)のショウや各市長、また代理の方による歓迎に参加者一同は大いに感動していた。


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