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まだ必要?都心の超高層ビル その3 東京都長期ビジョンを読み解く!その76

Japan In-depth / 2019年9月28日 18時0分


▲写真 六本木ヒルズ(筆者撮影)


「太さがある建物を空に溶け込むような色合いと彫刻的なフォルムで、威圧感なくスマートに表現しています。「見る角度、時間によって建物の表情が変わる点も特徴的」(参考:六本木ヒルズ)


といったそこから感じられる感性・センス。さらに、「西洋人からする六本木ヒルズ森タワーは日本風に感じる」との指摘もある。(参考:森ビル)


丸みを帯びた超高層ビルは、経済停滞のつづく「平成」時代の希望の象徴として、いろいろな意味で一世を風靡した。



▲写真 六本木ヒルズ(筆者撮影)


しかし、神谷町の開発はどうなのか・・・・・。


 


■ デベロッパーはどう見ている?


森ビルさんはデザインや知り合いも多いし、好きな会社だ。森ビルは、東京の都市文化を作ってきた歴史もある。しかし、この令和の時代に、今度の神谷町の都市開発に新たな「時代的な」発想はあるのか?という厳しい見方もできる。



▲写真 上海の高層ビル(筆者撮影)


そもそも都市が変えられるのだ、街の形を規定する大型プロジェクトであるから、社会的な責任や影響力を十分考慮してもらいたい。ただし、森ビルHPには都市のビジョンが提示されている。それは「Vertical Garden City - 立体緑園都市」とのことだ。まとめるとこんな感じ。



○ 概要:


・無秩序に広がった巨大都市の中心部をスーパーブロックで再生していく都市モデル


○ 機能:


・都心の空と地下を有効に活用し、そこに職、住、遊、商、学、憩、文化、交流などの多彩な都市機能を立体的重層的に組み込む


・徒歩で暮らせるコンパクトシティ


○ 考え方:


・土地を増やすことはできないが、建物を超高層化し、地下活用で空間は増やせる


・都市機能を縦に集約すれば、移動時間は減り、自由に使える時間が倍増→人生の選択肢や日々のゆとりも増える


・地上3階くらいに人工地盤を設け、建物と建物をつないでいけば、人や自転車、車椅子、ベビーカーも安全かつ快適に移動可能


・徒歩で暮らせる街は、子供や高齢者も暮らしやすく働きやすいはず。知識情報社会、少子高齢化社会に合っている




▲図 出典:森ビルHP「Vertical Garden Cityイメージ」


「空に希望を。地上に緑を。地下に喜びを」という思想とのこと。


皆さんは共感しますか?


景観は?(周りに影響を与えますよね?東京タワーよりも高いんですけど・・・)


環境影響は?(丘である、空気の流れ、水質は?)


生物多様性は?(土壌やそこに住む生物など生態系は影響受けますよね?)


日本の成熟社会や歴史的文脈、東京全体との調和、文化面、防災面、サスティナビリティ面が感じられないのは筆者だけだろうか。



▲写真 麻布台11丁目からアークヒルズ仙石山森タワー、工事現場(筆者撮影)


出身地がほど近いFC東京のマスコットキャラクター「東京ドロンパ」、ロシア大使館のサイバーセキュリティー軍、都民が唖然とするタワーが出来上がるのか、皆が幸せな時を過ごせる「場」が生まれるのか。


トップ画像:pixabay by geralt


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