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仏、警察内部にテロリスト?

Japan In-depth / 2019年10月12日 12時21分

 


■ 今後の課題


なんと言っても、今回の事件が浮き彫りにしたのは、防止策の難しさである。


政府は過激派対策を重要課題と位置付け、情報当局は過激化が疑われる1万人以上を監視対象としてきた。警察内部ににも約40人が過激派として監視対象になっている人物は存在し、今後もこういった事件が再び起こりうる可能性も否めないであろう。


容疑者の妻の話では、容疑者は事件の前夜に叫び声をあげながら起き、「アッラーの声を聴いた。」と言っていたと証言している。そして、事件直前には、妻と約30件のメッセージのやりとりが行われていた。事件を止められたとしたらこの時点しかなかったであろうとカスタネール氏は説明する。


しかし、要注意人物とされてもおらず、問題がないと思っている人物が何かを言い出しても、誰がそれほど危険だと思うだろうか?メッセージを受け取った妻自体も、容疑者が自殺をするかもしれないとは考えていたが、他人を傷つけるとは思っていなかったようだ。事前にどんな状態が報告されれば過激化を予測できると言うのであろうか。今後の対策をどうするかを考える必要がある。


過激化を予想するための問題行動の基準について、8日の下院委員会でも話し合われたが、もっと厳格にするために過激派の候補になる可能性がある“サイン”を、今回の容疑者の事例を踏まえカスタネール氏が例を挙げると、他の議員から一部の例について疑問の声があがった。「イスラム教への改宗」「ひげを生やし始める」ついてだ。


「あなた(カスタネール氏)自身もひげを生やしている。もしあなたがイスラム教だったとしても、ひげがあるために通報されるなどということが無いことを願いますね。」


的確な兆候の“サイン”を見極めることはかなりの困難が予想されるが、今回の容疑者の行動は今後も引き続き捜査が行われる。その結果も考慮しながら、兆候の判断を誰がどのように行っていくのか、今後も話し合われていくことになるのは間違いない。


【参考】


https://www.linternaute.com/actualite/societe/2310890-prefecture-de-police-des-nouvelles-rassurantes-dans-l-enquete-sur-l-attaque/


https://www.lest-eclair.fr/id100185/article/2019-10-10/tuerie-la-prefecture-le-recit-de-jonathan-le-policier-stagiaire-qui-abattu


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