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韓国文政権、曺国辞任で窮地 

Japan In-depth / 2019年10月19日 11時0分

 


与党内では「このままでは来年の総選挙を迎えられない」という危機感が強まった。こうしたことから李洛淵(イ・ナギョン)首相、李ヘチャン与党党首が文大統領に直訴する破目となったらしい。辞職直前に行った曺国による検察改革の発表は、曺国をなだめるための「ショー」だったと言われている。「共に民主党」のある議員は「曺国長官の辞任は結局、世論調査の結果が最も大きな影響を及ぼしたのではないか」と語った(中央日報日本語版2019.10.15 )。


 


危機感を深める文政権はいま、世論動向に必要以上に神経質となっている。そうしたことから世論に大きな影響を与えている保守系主要ユーチューブ番組にも「放送通信委員会」を通じて広告掲載をできなくする圧力まで加えているという(放送通信委員会委員長は従北左派の韓相赫氏)。


 


3.文大統領を待ち受ける茨の道


 


文在寅大統領はいま、曺国を退陣させることで世論を引き戻し、保守勢力の壊滅と従北左派の長期執権を実現する「検察・警察捜査権調整のための刑事訴訟法改正案」と「高位公職者不正捜査処法」を早期に成立させようと必死だ。


 


そのために、「選挙制度改革案(準連動型比例制)」を先に進めて弱小野党を懐柔した後に「検察・警察捜査権調整のための刑事訴訟法改正案(検察から警察への移譲)」と「高位公職者不正捜査処法」を進めようとしていた当初の順序まで逆転させた。


 


この動きについては最大野党の自由韓国党だけでなく、少数野党4党も約束が違うとして反発している。「正しい未来党」のキム・ジョンファ・スポークスマンは、「合意の精神に反している」とし、民主平和党のパク・ジュヒョン・スポークスマンは「信頼に反することだ」とした。正義党も「今になって順番を変えてはいけない」と述べた。


 


また文大統領は、曺国を退陣させることで来年4月の総選挙を有利に進めようとしている。この選挙で敗北すれば政権がレイムダック化するだけでなく次期大統領を野党に奪われかねないからだ。


 


しかし文政権の筋書き通りにはいかないだろう。曺国疑惑の捜査はこれからが本番だ。なにが出てくるか分からない。そして何よりも今回の「曺国拘束・文在寅反対闘争」を進めた主体が保守系キリスト教団体や保守市民団体とだということだ。反文政権の裾野は広く安定度も以前より遥かに高い。これからも文政権打倒の戦いをやめることはない。



▲写真 金正恩委員長(左)と文在寅大統領(右)(2019年6月30日 板門店)


出典: 韓国大統領府 facebook


 


曺国辞職で文政権が掲げる「左派執権20年構想」は陰りを見せた。自由韓国党が政権を奪還すれば、文大統領の立場は、朴槿恵前大統領よりもはるかに厳しくなることは間違いない。文大統領はそうした事態をなんとしても回避するために、金正恩と露骨に手を握る可能性もある。


 


しかしそうなれば「与敵罪」が適用されることになりかねない。「敵国と力を合わせて大韓民国に背を向けた者は死刑に処する」という、死刑しか罰則がない重罪だ。すでに市民からこの罪で告発されている文大統領だ。金正恩と手を握れば、刑務所暮らしどころか、命を失う可能性さえある。


 


トップ写真:法務部長官を辞任した曺国氏(2019年10月14日) 出典:韓国法務部ホームページ


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