1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

五輪マラソン「札幌」案の評価 東京都長期ビジョンを読み解く!その78

Japan In-depth / 2019年10月26日 23時0分

五輪マラソン「札幌」案の評価 東京都長期ビジョンを読み解く!その78


西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)


「西村健の地方自治ウォッチング」


【まとめ】


・東京五輪マラソン・競歩の札幌開催に困惑と反発の声。


・マラソンコースを含む都道の暑さ緩和対策を実施予定。


・小池都知事の不適切な「北方領土発言」。


 


■ 札幌マラソン?


アスリート・ファースト?東京ファースト?観客ファースト?マラソン「札幌」をめぐる狂騒曲がはじまった。


東京五輪のマラソンと競歩のコースを札幌に会場を移すことをIOCが決めた。理由は、猛暑対策。東京に比べて5度から6度低いためだそう。棄権者が出ないようにしたいとの考えもあるらしい。ドーハの世界陸上での反省があったようだ。対して、日本では「急な話」だという困惑の声や「到底、ありえない」「費用はIOCにもってもらう」といった反発までも広がっている。


選手や観客らを守るためだという点に私は賛同するし、別に「東京」にこだわらなくてもいいいのに!と個人的には思う。今連載にて、オープンスイムウオーターについてはお台場でやらないようにと主張したほど。そもそもアスリート・ファーストという点からまっとうな、遅すぎるくらいの対応である。


東京以外の地域で行う案になれば日本全体が盛りあがり、混雑も緩和されていいなあと思っていた。先日のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)でさえ、恐ろしいほどの人々が殺到していて、ちょっと見学をひよってしまったほどだったからだ。



▲写真 マラソングランドチャンピオンシップ 出典:Wikimedia Commons; 江戸村のとくぞう


 


■ 関係者の方は大変・事業費も


しかし、これまで準備をすすめてきた競技者、関係者(陸連・行政・企業スポンサー)にとっては大変なことだろうと思う。チケット当選した方にとっても「寝耳に水」と思うだろう。移動・宿泊費などがかかるわけだ。観戦計画の想定がかわる。地元警察や商店街などとの調整もさらに必要になってくるし、新たに準備をしなくてはいけない人たちを含めて、本当にお疲れ様である。そもそも結構なお金をかけているのだ。「花形競技であるマラソンを東京でやらないのは、あり得ない」との発言もあったと聞く。東京五輪に準備にそれだけの予算や人員を取り込んだだけに、それは当然なのかもしれない。



◇「道路の暑さ対策」


・平成31年度:212億円のうち、いくらか


・平成30年度:208億円のうち、いくらか


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください