12月12日総選挙へ ブレグジットという迷宮 最終回
Japan In-depth / 2019年11月2日 19時37分
ついでに言っておくと、英国下院に議席を持つ政党は全部で10以上あり、そもそも二大政党制という表現自体、本当に実態を反映していると言えるのか、疑問が残る。
実はここに、単純小選挙区制の問題点が凝縮されているのである。
総選挙でも、2万票くらい集められれば当選できるため、特定の支持基盤を持つ政党は圧倒的に有利である反面、たとえば自由民主党が典型だが、教育程度の高い層に支持者が多く、全国に分散しているような場合、得票率に見合う議席を得ることができないのだ。
「英国にも自民党があるの?」という声が聞こえてきそうだが、実はこの政党は、1980年代に、左翼路線を強めていた労働党を割って出た右派が旗揚げした社会民主党と、旧自由党が大同団結したものである。かつては俗に連合とか自由民主連合党などと呼ばれていた。
最近ではEU残留を強く主張して存在感を示しているが、全国レベルでは20パーセントを超す得票率でありながら、前回総選挙で得た議席はわずか12.2パーセントにも満たない。
今回、12月12日に投開票が行われる(どういうわけか、伝統的に木曜部が投票日に選ばれる)総選挙においては、この自民党に大いに注目すべきだと私は見ているが、これについては、年末の新シリーズで稿をあらためさせていただこう。
乞うご期待。
(その1、その2、その3。全4回)
トップ写真:英国議会 出典:Flickr; Maurice
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