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度を超す文政権の金正恩配慮

Japan In-depth / 2019年11月13日 10時53分


写真)板門店 非武装地帯(DMZ)の韓国人兵士


出典)Photo by Henrik Ishihara


 


・疑問だらけの北朝鮮船員の素早い追放


 


 北朝鮮の船員2人は、亡命の意思を韓国側に表明したにもかかわらず、北朝鮮への追放を知らされないまま急いで追放された。前例のない事件の内容から見て、最低限の措置として韓国政府は直ちに国民へ知らせるべきだったがそれもしなかった。


 


 北朝鮮船員を送還した事実は、7日に国会へ出席した大統領府関係者の携帯電話メールに記された送還計画が、メディアのカメラにキャッチされたことで公になった。隠蔽を企図していたとしか思えない。


 


 野党議員らは統一部長官に対し、状況把握のため「すぐに送還を止めろ」と要求したが、その時既に追放は終わった状態だったという。


 


この事件の疑問点は一つや二つではない。


 


 まず何よりも銃器も持たないで果たして3人で16人を殺害できるだろうかという点だ。韓国の多くの専門家は疑問だとしている。


 


 次に亡命意思を明らかにしたにも関わらず、なぜ早々と強制送還したかということだ。韓国政府には人権を無視してまで急いで措置しなければならない秘密協約でもあったのだろうか?


 


 3つ目は、「死体や凶器など証拠がなく、無罪の可能性が高い」との見解もあった二人に対して、韓国の法律に基づく裁判にも付さず「死刑宣告」とも受け取れる強制退去措置を取ったことだ。人権を尊重する民主主義国家では考えられないことだ。


 


 4つ目は、北が要求する前に韓国側が先に送還を打診したというのも理解し難い行為だった。


 


 そして5つ目は、現場の担当軍人(イム中佐)が国防長官を通り越して大統領府金次長にメールで直接通報していることだ。これは明らかに軍規律違反といえる。


 


この件だけではない。6月にも江原道(カンウォンド)の三陟(サムチョク)港に入港した北朝鮮の木船の「海上ノック亡命事件」(住民からの通報で韓国軍が知る)でも「4人のうち2人は北へ戻す」と発表し、それからわずか1日で送還手続きを済ませるという疑惑の行動で世論の批判を受けた。


 


文政権の「法を無視した北朝鮮に対するご機嫌うかがい」は度を越している。「文在寅大統領は金正恩に重大な秘密を握られているのではないのか」と主張する人たちまで出てきている。


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