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「議員辞めろ」「弁護止めろ」の危険性 横行する「危うい正義」その5

Japan In-depth / 2019年12月9日 7時0分

……というようなことを考えつつ、平成の終わりを迎えた私だったが、今度は新天皇の即位を祝う饗宴の儀において、丸山議員が皇族を巻き込む騒ぎを起こしたと聞いて、腰が砕けた。昭和の時代にはよく言われた、ズッコケた、というやつである。


結婚問題が色々と取りざたされているプリンセスに近寄り、


「彼氏とは最近、連絡とってますか?」


などと話しかけたというのである。


当初これは「またも泥酔して問題行動」などと報じられ、当人は、酒は飲んだが「なにをもって泥酔していたというのか。まったくもって名誉毀損」などと反論していた(『毎日新聞』電子版などによる)。プリンセスへの発言も、


「はぁ?だから何やねん、というレベルの案件」


だそうである(当人のツイッターなどによる)。


私も、そう思う。要するに、本来は酒を飲んではならぬ人間なのに、その自覚がない愚か者で、議員の品格とか大人のデリカシーとか、もはや言うだけ虚しい、というレベルの話である。


この言動は、もちろんマスコミからも大いなる不快感を示され、ある民放のキャスターは、地方議員はリコールできるのに国会議員はそれができないのはおかしい、と発言した。


念のため述べておくと、このキャスターは、


「昔から、やめさせたい議員っているじゃないですか」


という表現を用い、特定の誰かを指すわけではない、とわざわざ断っている。あまりといえばあまりなタイミングではあったが、私としても、ジャーナリズムの大先輩が、


「ロシアや韓国(竹島の問題でも〈戦争発言〉があった)を挑発するのは言論の自由だが、御皇室への無礼だけは許さん!」


などとは、夢にも考えないだろうと信じたい。


もう一度言うが、国会議員の身分は憲法で保障されたものであり、その言動を理由に議席を剥奪するようなことが可能になってしまったら、議会制民主主義の土台が揺らぐ。


もうひとつ、目下私が憂えているのは、京都アニメーションに放火し、多数の死者を出した容疑者だ。重度の火傷を負ったが最新医療のおかげで今や会話ができるまでになり、逮捕も間近であるという。


なにが気になるのかと言えば、この容疑者に関して、弁護をしないで欲しい、といった声が、投書やホームページへの書き込みといった形で、多くの弁護士事務所に寄せられているという。ネットニュースのコメント欄にも、当人が「どうせ(自分は)死刑だ)」と言ってるのに、税金で弁護士つける(国選弁護人のことを言っていると思われる)とか、意味分からん、といった書き込みが見られた。


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