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核で平和を人質にする北朝鮮、その狙いは?

Japan In-depth / 2019年12月12日 23時0分

朴氏は、「首領1人さえ存在できればこの国は維持できるということで、国民が何百万人飢え死にしようが眉毛1つ動かさない国になってしまった。だから、金正恩が今やろうとしているのは、国民のためではなく、この3代に渡る首領独裁(金王朝)をどのように存続させるか。これが朝鮮民主主義人民共和国の国是であり唯一の生存方針」だと伝えた。



▲画像 朴斗鎮氏 ©Japan In-depth編集部


 


■ 首領独裁制と核の関係


では、なぜ核に執着するのか。「核がなければあの国はアフリカの貧乏国と一緒」と述べた朴氏は、北朝鮮にとっての核の重要性について、以下の2点を挙げた。


 ・他国に認知してもらうため。


 ・自分たちの体制を維持し、金王朝体制で朝鮮半島の統一を実現するため。


核と恐怖政治は一対のものであり、これは朝鮮民主主義人民共和国という国が金日成以来暴力を崇拝する国だからであると朴氏は述べた。


スターリン崇拝者である金日成は、かつて「暴力革命こそ真の革命だ」と主張した。この思想は金正日の時代に入ってから、いっそう明確になった。


金正日は「人は裏切るけれども武器は裏切らない。暴力こそが統一を成し遂げる最も重要な手段である」と明確に述べていたという。


そして、暴力の最たる政治が先軍政治で、それは金正日の時代から行われ、そして金正日の時代に本格的に核兵器開発が始まった。


中には、話し合えば核を放棄するのではないかと考える平和主義者もいるようだが、朴氏は「絶対に核は放棄しない」と断言した。


何より北朝鮮が核を持つ理由は、国民を守るためでも、米国と戦争するためでもなく、金王朝体制を守り、朝鮮半島を統一するためである。統一するときに米国が、そして日本が、手出しできないように核を保有しいる。北朝鮮が朝鮮戦争で得た教訓は、米国に手出しできない状況を作り出すこと、それが核ミサイル武装だということを朴氏は解説した。北朝鮮は、核によって平和を人質にして外交を行っているのだ。


 


■ 朝鮮半島の非核化


北朝鮮は「北朝鮮の非核化」という言葉は1度も使用していない。


「朝鮮半島の非核化」と言っている。北朝鮮と、トランプ氏を含め一部の人との間で、「非核化」という言葉の不一致が生じている。


「朝鮮半島の非核化は北朝鮮の非核化じゃないか」という誤解があるが、北朝鮮にとって6カ国協議までの非核化問題と、核武器を完成した以降の非核化問題は違うことを朴氏は明言した。


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