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私のパフォーマンス理論 vol.49 -日本の特徴-

Japan In-depth / 2019年12月28日 7時0分

継続するということは、止められないということでもあり、計画しすぎるということでもあり、変化できないということでもある。今思いついたことをその場で試してみるということが苦手、創造性が必要とされるような競技が苦手、思い切った種目転向などが苦手という印象がある。さらに、継続を前提とするので練習も量を好みがちで、年齢が若い時に量が多い練習をこなすので、何度も繰り返して力を出すことはできても、一回で大きな力を出すことができなくなる傾向にある。


 


2、マニアック


日本人はこだわりが強い。特に細部のこだわりには相当なものがあり、本当に細かな誰も気づかないようなところまでこだわり抜く。これがクラフトマンシップになり、海外からすると驚かれるようなものを生み出す。このマニアックさがわかりやすいのは雑誌の種類の多さだろう。あれほど一つのジャンルが細分化された国は日本しかないと思う。


このマニアックさが最大限に生かされるのはやはり技術系種目のコーチングで、日本は技術をコーチングさせると私の知る限りでは世界で最も優れていると思う。本当に細かい技術や、繊細な感触を伝達することができる。だから、技術種目(卓球、バドミントン)、演技系種目(体操、フィギュアスケート)は日本は伝統的に強い。


一方で、こだわりの強さは、また細かく集団を分けることでもある。この細部へのこだわりが、ただでさえムラ的になりがちな競技の世界をさらに細かいムラに分けてしまう。同じ点より違う点を見出してしまい、小さな流派をたくさん生み出してしまう。また大きく捉えて、要点を掴むことが苦手なので、シンプルな競技では大体遅れをとっている。


日本人はフィジカルが弱いという表現をしているが、私は半分ぐらいはこの細かいことにこだわりすぎる性質が影響していると思う。ざっくりと全体を捉えて思いっきり力を出すことができない。細かいことにこだわり物事を複雑にしすぎてしまう。


 


3、集団情緒的


日本人は心の民族だと思う。常に人の気持ちを考えているし、相手がこう思っているということを先取りして行うということが日常的に行われる。明文化されない心の読みがいが非常に多い。また自分よりも他や集団を優先する傾向にある。


これが影響してか、モチベーションの理由を外部においた方が日本人は頑張れる傾向にあると思う。自分で勝ち取るというよりも、集団に必要とされてという局面を好む。自分が楽しみたいとか、自分が勝ちたいということよりも、誰かのためにということを動機の理由にする傾向が強い。献身的であり、集団優先的でもある。チーム競技でいい結果が出る時はだいたいこの傾向が強く出る。一体感や絆と表現することもある。


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