トランプ、イラン挑発の真意
Japan In-depth / 2020年1月6日 18時0分
▲写真 バグダッド・グリーンゾーン 出典:Wikimedia Commons; User:Bobsmith040689
しかし、トランプ大統領の真意を思わせるビデオが既に公開されている。それは、2012年の大統領選挙前に、私人のトランプがビデオで、「オバマ大統領がイランに対して戦争を仕掛ければ必ず勝つ」と発言しているものだ。これは、既にニューヨーク・タイムズ誌などでも言及されている。米国では、戦争中の大統領は国民の支持を得て選挙では負けないというのが通説となっている。また、国内でのトラブルを外国に向けさせる方法としての危機を作り出すといったこともよくあることだ。
トランプ大統領は、12月に議会下院でウクライナ疑惑で弾劾された。上院で裁判にかけられることになっているが、下院で過半数を握る民主党は、上院で多数を握る共和党が公正な裁判を許す状況を作っていないとして、弾劾決議を上院に送るのを遅らせている。
米国の歴史上3人目となる弾劾裁判を目前にしているトランプ大統領に取って、イランと言う敵国との緊張を高めることによって今年11月の大統領選挙で再選を狙っていると取られる理由になる。ウクライナ疑惑も選挙での再選を狙った工作であった。すべてを自らの利益のために行っていると言われても仕方のない状況を作っている。
イランとの戦争は、イラクとの戦争などとは比べ物にならない中東全体を巻き込んだ戦争になりうる。当然余波は中東だけに留まらないことはゆうに想像できる。この危険な状況を手遅れにならないようにする努力が今日本を含む国際社会に求められている。
トップ画像:スレイマニ司令官 出典 Wikimedia Commons; khamenei.ir(パブリックドメイン)
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
「越えてはならない一線」を明確に、バイデンがイスラエルの戦争拡大を防ぐためにやるべきこと
ニューズウィーク日本版 / 2024年4月24日 15時8分
-
意外と早かったイスラエルの「報復」が意味する事 「暗黙のルール」に基づいた報復の応酬だが…
東洋経済オンライン / 2024年4月19日 20時0分
-
オイルショック再来に台湾海峡に緊張激化…イスラエルとイランの衝突がもたらす2つの脅威
まいどなニュース / 2024年4月18日 7時0分
-
対イラン報復、イスラエルに3つの選択肢──核施設攻撃か、重要人物暗殺か、ハイテクで恥をかかせるか
ニューズウィーク日本版 / 2024年4月16日 18時39分
-
イスラエルによるイラン大使館空爆は「恐ろしいテロ」か「正当な軍事攻撃」か?
ニューズウィーク日本版 / 2024年4月8日 13時40分
ランキング
-
1【速報】衆院3補選で自民全敗「納得する」が79% 5月JNN世論調査
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年5月5日 22時33分
-
2横浜のマンションで、群馬の高2女子生徒を3カ月近く誘拐か 男2人逮捕
カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年5月6日 5時0分
-
3桜島で爆発的噴火 噴煙1300メートル 噴石7合目まで飛散
MBC南日本放送 / 2024年5月5日 23時15分
-
4「化学薬品かも」京都駅で不審物みつかりホーム封鎖→その後「忘れ物」と判明し遺失物として返還 連休中の駅が騒然
ABCニュース / 2024年5月5日 20時58分
-
5【速報】岸田内閣の支持率29.8% 前回調査より7.0ポイント上昇 5月JNN世論調査
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年5月5日 22時32分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください