1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

ゴーン、レバノン逃避行の裏

Japan In-depth / 2020年1月8日 7時0分


▲出典 Wall Wall Street Jounalのシニアエディター、Mark Maremontのツイート


今回、ケースは自前で事前に準備したと思われるが、人が隠れるに十分な大きさのケースは航空会社から借りることもできる。コントラバスなどの大型の楽器を入れるケースがそれだ。実際の大きさはというと、(内寸)長さ:206/196cm 幅:74/64cm 高さ:48cm なので、小柄なゴーン被告が隠れるには必要にして十分な広さではある。



▲写真 コントラバス用ケース (内寸)長さ:206/196cm 幅:74/64cm 高さ:48cm(外寸)長さ:211cm 幅:82cm 高さ:61cm 出典:全日空


プライベートジェットの貨物は保安検査が義務付けされていないので、ゴーン被告が忍び込んだ巨大な箱は難なく機内に積み込まれたわけだ。


「え?検査がないの?」と思った方。確かにプライベートジェットは、不特定多数の人間が登場する大型旅客機と比べ、ハイジャックされる可能性が小さいので義務付けしなくてもいい、という理屈でそうなっているのだそうだ。わからないでもない。しかし、危険物が入っているかもしれないし、密輸にだって悪用されかねないわけだから、プライベートジェットに荷物検査なしはおかしいと思うのは筆者だけではあるまい。


現に、今回の問題を受け、6日以降、羽田、成田、中部、関西の4空港で空港施設の管理側の責任で大型荷物検査を義務化した。当然だろう。今回の事件で、世界中に犯罪者であっても日本の空港からいとも簡単に国外脱出できることが白日の下に晒されてしまったのだから。



▲写真 プライベートジェットに大型貨物ケースを積み込む様子 出典:ASL


また、「貨物室は寒いだろうに」との書き込みも当初ネット上にあったが、今回使われたプライベートジェットは貨物室と乗客室の行き来が可能だったようで、ゴーン被告はジェットが飛び立ったらさっさと窮屈な箱から抜け出して悠々と優雅なフライトを楽しんだことだろう。



▲写真 ボンバルディア社グローバルエクスプレス6000のキャビン 出典:twitter:Bombarider


 


■ 逃亡請負人


今回、マイケル・テイラーなる元米グリーンベレーの男がコーン被告の脱出劇を演出したとされる。大阪―イスタンブール間の乗客者名簿にその名があったからだ。テイラー氏は、1994年に設立した、アメリカン・インターナショナル・セキュリティ・コーポレーション(American International Security Corporation)なる民間警備会社を運営している。人質救出も業務の一つだ。2009年にはアフガニスタンの反政府勢力タリバンに拘束されたニューヨーク・タイムズ紙の記者救出に関わったこともある。


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください