「ピラミッドは宇宙人が作った」 笑うに笑えぬ都市伝説 その1

Japan In-depth / 2020年1月15日 20時29分

「ピラミッドは宇宙人が作った」 笑うに笑えぬ都市伝説 その1


林信吾(作家・ジャーナリスト)


 林信吾の「西方見聞録」


【まとめ】


・古代史や古代文明に関する都市伝説には、非合理的な話が多い。


・理解が及ばない文化や文明は、その存在自体が怪しげに映る。


・宇宙空間を自在に飛び回る時代には世界は破滅に進む。 


 


1970年代前半、誰もが知っているハンバーガー・ショップが、本格的に日本でチェーン展開を開始した。


前後して、こんな噂が広まったことを、年配の読者はご記憶ではないだろうか。


「あの店のハンバーガーには、実は猫の肉が使われている」


当時まだ小学生だった私の妹などは、


「気持ち悪ーい」


などと言っていたが、すでに中学生になっていた私は、


「そんなバカな話があるか」


と一笑に付したものだ。


理由は簡単で、猫一匹からハンバーガー何個分の肉が取れるのか、と考えれば、かえって採算が合わなくなるに違いない、と容易に推測できるではないか。なにごとも合理的に解釈すべきであるという、ジャーナリストの資質の片鱗がすでにあったのかも知れぬ(笑)。


そのあたりの判断は読者諸賢にお任せしようと思うが、人の噂とか都市伝説といったものを、当時からあまり信用しなかったことは確かである。特に古代史や古代文明について語られる都市伝説には、あまりにも非合理的な話が多い。


その眉唾なところがよいのだと言われれば、まあ物事は好き好きだから、と引き下がる他はないのだが、そうした都市伝説が生み出され、しかも一定の割合で信じる人がなぜいるのか、その背景については一考に値すると思う。


「エジプトのピラミッドは、実は宇宙人が作った」


という都市伝説がある。


学術としての建築法も、その基礎となる数学さえも未発達だった時代に、どうしてあのように巨大かつ壮麗な建造物が作れたのか。現代の土木建築技術でも、ちょっと無理ではないか、というあたりが、どうやら話の出所らしいのだが……


そういった都市伝説を検証するという趣旨のTV番組を見ていて、本当に飲みかけのコーヒーを吹いてしまったことがある。ピラミッドの四隅が、正確に東西南北を指しているのだが、


「一辺約330メートルに対して、3センチメートル程度の誤差しかない」


というのを聞いた瞬間だ。



▲写真 ピラミッド 出典:Pixabay;lappin


330メートル進む間に3センチメートルずれてしまう程度のナビゲーション能力であったとしたら、地球から月までおよそ38万キロメートルあるわけだから、金輪際たどり着けないのではないか。


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