血液型と人間の性格 笑うに笑えない都市伝説 その3
Japan In-depth / 2020年1月28日 11時0分
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私がここで主張したのは、日本の「血液型占い」など当てにならない、ということで、医学や生理学がさらに発達すれば、DNAとかなんらかの生理的作用が、人間の思考パターン(俗に言うその人の性格)を、どのようにコントロールしているのかまで解明される可能性が高い。
ただし私は、西洋医学の優位性を絶対視するのもよくない、と考えている。
東洋医学で、昔から経絡ということを言っており、鍼灸の治療法はこれを応用したものだ。ところが、1771(明和8)年に、杉田玄白がオランダの医学書『ターヘル・アナトミア』を入手し、その図版の緻密さに魅せられ、翻訳を決意した。そして3年後、すなわち1774(安永3)年に『解体新書』として刊行されるに至る。この作業を通じて杉田玄白らいわゆる蘭方医は、五臓六腑とか経絡とか、東洋医学など当てにならない、と考えるようになった。実際に、刑死した人間を解剖し、西洋の医学書の正しさを確認する、というほど念を入れて調べたのだ。
▲写真 針治療
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ところが、なんたる偶然か、同じ1771年に、ルイージ・ガルヴァーニというイタリア人医師が、死んだカエルに電気火花を当てる筋肉が収縮することを発見した。これにより生体電流というものが存在することが分かり、最終的には経絡という考え方が正しかったことが証明されたのである。簡単に言うと経絡とは電流の通り道で、いわゆるツボというのは様々なスイッチなのだ。
もちろん、いわゆる民間療法のように、単なる迷信に過ぎないことが医学的に証明された例も多い。
したがって早計には言われないことだが、血液型と人間の性格についても、日本で昔から言われてきた、ABO型と二重写しのパターンも、
「実は一周回って正しかった」
などということになるかも知れない。
そんなことを考えるのが、都市伝説に付き合う面白さなのだろう。
伝説の正体が明かされる方が、はるかに面白いに違いないのだが。
(続く。その1,その2)
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