令和の朝日新聞大研究 2 共産主義を平和勢力に位置づけ
Japan In-depth / 2020年3月16日 11時0分
古森義久(ジャーナリスト・麗澤大学特別教授)
「古森義久の内外透視」
【まとめ】
・共産主義、社会主義擁護の朝日。日本の防衛力強化にも反対。
・令和に入って目立つのは紙面の極端な劣悪化、支離滅裂。
・米によるイラン司令官殺害では同じ紙面で一貫性ない記事掲載。
1960年に日米安保新条約が成立してからの朝日新聞は共産主義独裁、軍国主義のソ連を「平和勢力」のように描く偏向報道を続けた。
中国についても残酷な文化大革命を礼賛するまでの誤認報道を展開した。とにかく共産主義、社会主義を擁護する傾向を一貫させ、カンボジアの原始共産主義の自国民大虐殺のポル・ポト政権までも「優しさにあふれる」と礼賛して、虐殺を否定した論評は広く知られるにいたった。
▲写真 クメールルージュの犠牲者。朝日新聞はポル・ポト政権を「優しさにあふれる」と表したことも。 出典:匿名
朝日新聞は日本についても日本の国家の主権や国民の日本人としての認識が嫌いである。そもそも国家という概念さえも非難して、日本の防衛力強化にはすべて反対した。
朝日新聞はまた日本人は日本国民であるよりも地球市民なのだと強調する。グローバルが大好きで、ナショナルは大嫌いのようなのだ。
朝日新聞が日本国自体を貶めた「慰安婦問題」での大誤報もすでに周知である。
ではそんな朝日新聞は令和の新時代はどうなのか。
2019年5月1日の令和の始まり前後から現在までの朝日新聞の特徴を具体例によって指摘することが本稿の主目的である。いくつかの大きな特徴にまとめて、論考を進めよう。
まず朝日新聞の最近の傾向で第一に目立つのは紙面の極端な劣悪化である。
年来の朝日は偏向や誤認は多々あってもマスメディアたる新聞としての一定の品質があった。だがそれがいまや、がたがたと崩れ、支離滅裂な紙面構成や信じられない大誤報を露呈してきたのである。
ごく最近の紙面でのアメリカとイランの衝突の報道をまず実例にあげよう。
2020年1月はじめ、アメリカ軍がイランの革命防衛隊の対外特殊工作部門のソレイマニ司令官を殺害した。
▲写真 米軍による空爆で殺害されたイラン革命防衛隊・対外特殊工作部門のソレイマニ司令官 作者: sayyed shahab-o- din vajedi
トランプ政権がその攻撃の決定を下した直接の理由は同司令官の率いる特殊工作部隊が長年、中東での米軍将兵やアメリカ関連施設の攻撃にかかわり、多数の死傷者を出してきたことに加えて、2019年末には同部隊の支配下にある武装組織がイラク国内の米軍施設を攻撃し、米軍軍属を一人、殺したことだった。
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